1.大阪府の相続税申告の状況
大阪府の令和3年度相続税の申告件数は11,266件、そのうち相続税がかかった課税件数は9,195件で課税割合は9.45%、相続1件あたりの納付税額は約2,049万円となっています。
全国平均では、課税割合は9.33%、相続1件あたりの納付税額は約1,820万円であることから、大阪府はどちらも全国平均を少し上回っていることが分かります。
課税割合は全国で10位となっており、東京都18.12%、神奈川県14.13%、愛知県14.86%などの大都市部と比較すると、際立って低いことが特徴です。また、隣県の京都府10.62%、奈良県10.01%、兵庫県9.45%をも下回っているほどです。
大阪府の平均としては全国平均に近いのですが、しかし、大阪府の場合には地域による差が激しい点に注意しなければなりません。東京の平均値を超えるほど高いエリアがあれば、全国レベルで見ても低い地域もあります。
県全体の数値だけでなく、自身の居住エリアの状況をしっかりと認識し、適切な相続税対策を講じることが重要になります。
税務署名 | 管轄地域 | 申告 件数 | 課税 件数 | 1件当り 納付税額 (万円) | 申告割合 | 課税割合 |
---|---|---|---|---|---|---|
大阪福島 | 福島区 此花区 | 141 | 116 | 1,034 | 10.22% | 8.41% |
西 | 西区 | 123 | 96 | 2,627 | 17.77% | 13.87% |
港 | 港区 大正区 | 122 | 105 | 1,847 | 6.42% | 5.52% |
天王寺 | 天王寺区 | 145 | 114 | 2,667 | 22.45% | 17.65% |
浪速 | 浪速区 | 59 | 50 | 4,800 | 9.25% | 7.84% |
西淀川 | 西淀川区 | 69 | 57 | 1,116 | 6.46% | 5.34% |
東成 | 東成区 | 106 | 95 | 1,740 | 11.31% | 10.14% |
生野 | 生野区 | 157 | 128 | 2,198 | 9.28% | 7.57% |
旭 | 都島区 旭区 | 274 | 224 | 2,737 | 11.43% | 9.34% |
城東 | 城東区 鶴見区 | 285 | 236 | 2,332 | 9.68% | 8.02% |
阿倍野 | 阿倍野区 | 224 | 180 | 1,869 | 18.98% | 15.25% |
住吉 | 住吉区 住之江区 | 332 | 280 | 2,718 | 9.47% | 7.99% |
東住吉 | 東住吉区 平野区 | 423 | 358 | 2,161 | 9.53% | 8.06% |
西成 | 西成区 | 81 | 69 | 2,374 | 3.00% | 2.56% |
東淀川 | 東淀川区 淀川区 | 291 | 241 | 1,138 | 7.82% | 6.48% |
北 | 北区(※) | 88 | 71 | 2,385 | 25.81% | 20.82% |
大淀 | 北区(※) | 118 | 96 | 5,237 | 17.20% | 13.99% |
東 | 中央区(※) | 73 | 64 | 4,854 | 22.12% | 19.39% |
南 | 中央区(※) | 86 | 74 | 7,180 | 27.92% | 24.03% |
堺 | 堺市 | 1,098 | 894 | 1,734 | 11.86% | 9.66% |
岸和田 | 岸和田市 貝塚市 | 304 | 244 | 1,613 | 9.31% | 7.47% |
豊能 | 豊中市 池田市 箕面市 豊能町 能勢町 | 1,158 | 923 | 2,570 | 17.44% | 13.90% |
吹田 | 吹田市 摂津市 | 667 | 548 | 3,115 | 16.63% | 13.66% |
泉大津 | 泉大津市 和泉市 高石市 忠岡町 | 337 | 272 | 1,308 | 10.34% | 8.35% |
枚方 | 枚方市 寝屋川市 交野市 | 930 | 734 | 1,368 | 12.12% | 9.57% |
茨木 | 高槻市 茨木市 島本町 | 995 | 803 | 1,543 | 15.71% | 12.68% |
八尾 | 八尾市 松原市 柏原市 | 596 | 499 | 1,765 | 11.12% | 9.31% |
泉佐野 | 泉佐野市 泉南市 阪南市 熊取町 田尻町 岬町 | 285 | 227 | 1,290 | 8.96% | 7.14% |
富田林 | 富田林市 河内長野市 羽曳野市 藤井寺市 大阪狭山市 河南町 太子町 千早赤阪村 | 659 | 541 | 1,552 | 11.49% | 9.44% |
門真 | 守口市 大東市 門真市 四條畷市 | 428 | 338 | 2,365 | 8.35% | 6.59% |
東大阪 | 東大阪市 | 612 | 518 | 1,535 | 10.30% | 8.72% |
大阪府計 | 11,266 | 9,195 | 2,049 | 11.58% | 9.45% |
※死亡者数について、
大阪市北区は平成27年国勢調査の町丁別人口を基に北税務署と大淀税務署に按分
大阪市中央区は平成27年国勢調査の町丁別人口を基に東税務署と南税務署に按分
それでは、それぞれの税務署管轄エリアの特徴を課税割合の高い順に解説していきます。
【出典サイト】全体マップ|大阪府警本部
(1)中央区
大阪府で相続税の課税割合が最も高いのは、大阪市中央区です。大阪市の中央部に位置し、大阪府庁がある行政の中心地として知られています。この区では、タワーマンションや高層ビルの建設が盛んで、ビジネス街として発展しながらも人口が急増しています。
大阪市中央区には、2つの税務署がある、東エリアと南エリアに分かれています。
南エリアの相続税の課税割合が最も高く24.03%です。実に、4人に1人が課税されるということになります。
申告割合27.92%もトップです。また、相続1件あたりの納付税額もトップで非常に高く、約7,180万円と突出しています。
もうひとつの東エリアは、課税割合が19.29%で、大阪府内の税務署の中では3位です。申告割合は22.12%で4位、相続1件あたりの納付税額は4,854万円で3位です。
この高課税の背後には、中央区の高い地価が影響しており、平米あたり約324万円と府内トップクラスであること、さらにこのエリアで住居を構える人々は富裕層が多いことが挙げられます。
(2)北区
大阪市北区はも2つの税務署が地域を管轄しており、北エリアと大淀エリアにわかれます。
北エリアは、中央区の北側に隣接しています。梅田駅や大阪駅の周辺は、大型商業施設、オフィスビル、繁華街などが密集しており、大阪で最も栄えているエリアです。東エリアと同様で、商業地がメインである中、住宅地の需要も依然として高く、居住するとなると自然と所得の高い人が多くなります。
課税割合は20.82%で府内2位ですが、相続1件あたりの納付税額は約2,385万円で府内11位、そこまで高くはありません。
もう一方の大淀エリアの課税割合は13.99%で6位となっていますが、相続1件あたりの納付税額は約5,237万円で府内2位、かなり高い値です。
同じ北区でありながら、課税割合で北エリアと大きく差がついている理由は、大淀エリアは北側にあり、中央区や北区の中心部からは少し離れているため、地価が下がり、富裕層も減るためと考えられます。
(3)天王寺区
天王寺区は大阪市の中心部のやや南に位置し、課税割合は17.65%で府内4位となっています。相続1件あたりの納付税額は約2,667万円と高いのですが、府内の順位は8位ですので、課税割合の高さに比べて少なめです。
天王寺区は大阪市内でも文教地区として知られており、近年の再開発により高所得者層が住宅街として増加しています。地価は平米あたり約79万円で、中央区や北区のように極端に高いわけではありません。
相続税が高額になる主な原因は、土地の評価額だけでなく所得も高いため、相続対象の財産の評価総額が高くなり、相続税が発生しやすくなることが考えられます。
(4)阿倍野区
阿倍野区は大阪市の中央南部に位置し、商業地区として発展しています。このエリアには、日本一高いビルである「あべのハルカス」が建設され、多くの人々が集まる観光スポットとしても知られています。
課税割合は15.25%、前順位の天王寺区からは2ポイント近く低下しますが、府内では5位の高さです。相続1件あたりの納付税額は約1,869万円(府内17位)で、こちらは低いです。
阿倍野区は今もなお活発な開発が行われており、地価は市内で4位の高さで着実に上昇しています。将来の成長に期待が寄せられており、課税割合の上昇も予想されるため、エリアの動向には慎重に注意を払うべきです。
(5)豊能エリア
豊中市、池田市、箕面市、豊能(とよの)町、能勢町からなる豊能エリアは、大阪府の北西部に位置し、大阪市と隣接しています。特に豊中市を中心に、都心部に近い立地から古くからベッドタウンとして発展してきたエリアです。
課税割合は13.90%で府内で7位にランクされており、相続1件あたりの納付税額は約2,570万円(府内10位)となっています。
この豊能エリアが他の大阪市の区を抑えてランクインしている理由として、住民が多いこと、また、豊中市、箕面市、池田市の地価が府内で3、5、6位にランクされ、平均的に高いこと、さらに都心部で働く高所得者層が多いことが挙げられます。
北区や中央区などの都心部ではなくても、ベッドタウンのエリアには相続の可能性が高いことに留意し、特に高地価のエリアでは相続税の発生に備えることが重要です。
(6)西区
西区は大阪市の中心部に位置し、中央区の西側に隣接しています。
このエリアは梅田やなんばなどのビジネス街に近いことから、住宅地として非常に需要が高く、20~30代の働き盛りの人口が増加しています。そのため、この地域は市内で最も高齢者の割合が低いエリアです。
課税割合は13.87%で大阪府内で8番目に高い水準に位置しています。相続1件あたりの納付税額は約2,627万円で府内9位です。
西区の地価は大阪市内で中央区や北区に次いで3番目に高い水準で、平米あたり100万円を超えています。高齢者が少ないエリアであるため、相続の発生自体がそれほど多くないことが、他の中心部の区と比較して、課税割合の低さに影響しています。
ただし、高額な地価により、相続が発生した際には大きな相続税がかかる可能性が高いため、事前に計画的な相続税対策が重要です。
(7)吹田エリア
吹田市、摂津市の2市からなる吹田エリアは、豊中市の東部に位置し、大阪市とも隣接しています。
このエリアも、さきほどの豊能エリアと同様に、大阪駅や梅田駅へのアクセスが非常に便利であり、ベッドタウンとしての特徴が強く現れています。そのため、吹田エリアの大半は住宅地として利用されています。
課税割合は13.66%で、大阪府内では9位に位置しています。しかし、注目すべき点は相続1件あたりの納付税額で、約3,115万円で府内5位となっています。
吹田市の地価は、大阪府内で大阪市に次いで2番目に高い水準で、摂津市も11位となっていることから、吹田市の高額な地価と、都心部からの高額な所得によって高額な相続税が発生していると考えられます。
(8)茨木エリア
高槻市、茨木市、島本町からなる茨木エリアは、吹田市よりも北部に位置しています。
このエリアは、豊能エリアや吹田エリアよりも大阪市からはやや遠く、そのため地価が低い傾向にあります。しかし、特筆すべきは、このエリアが大阪市と京都市のほぼ中間に位置していることです。
この立地から、多くの人々が大阪市と京都市のベッドタウンとして利用しており、どちらの都市圏にもアクセスしやすい便利な地域となっています。
課税割合は12.68%で府内10位ですが、相続1件あたりの納付税額は約1,543万円と、大阪府の平均を下回る金額となっています。
茨木市、高槻市の地価は地価は府内4、8位であり、納付税額がそれほど高くない傾向にありますが、ベッドタウンとしての需要があるため、相続税の発生は一定程度予想されるでしょう。
(9)東成区
東成区は大阪市の東側に位置し、中央区の東側に隣接しています。
この区はもともとそれほど課税割合が高い場所ではありませんでした。令和元年度の課税割合6.96%から、令和3年度の課税割合は10.14%と、なんとたった2年間で3ポイントも上昇しており、府内11位です。相続1件あたりの納付税額は約1,740万円と府内20位です。
何か特別なものがあるような目立った区ではありませんが、昨今のマンション価格高騰の中で、大阪中心部まで近いこともあり、駅周辺のマンション購入が見直されています。実際、東成区の地価は前年比5%以上上昇しています。
今までは相続税の発生が少なかった地域ですが、今後は、相続税対策を考えたほうが良いでしょう。
(10)堺市
堺市は大阪市の南側に位置します。
前述の東成区同様に、堺市もそれほど課税割合が高くはありませんでしたが、令和元年度の課税割合7.88%から、令和3年度の課税割合は9.66%と、2年間で2ポイント近く上昇しており、府内12位です。相続1件あたりの納付税額は約1,734万円と府内21位です。
大阪市への通勤・通学する人たちのベッドタウンとして見直されているほか、堺市では、2022年にららぽーと境がオープンし、大勢の人が来客しています。これらの内容が相まって、地価が上昇していることが影響しているようです。
堺市は人口約82万人と、大阪市に次いで府内で人口が多い都市であり、今後も、相続税の件数が増えていくことが予想されます。
(11)枚方エリア
枚方(ひらかた)市、寝屋川市、交野市からなる枚方エリアは、大阪府の北東部に位置しており、川や山のある自然豊かなエリアです。
枚方市には、関西外国語大学や関西医科大学、大阪工業大学など6つの大学があり、学園都市としての側面もあります。
課税割合は9.57%(府内13位)で大阪府の平均を超える最後のエリアとなっています。相続1件あたりの納付税額は約1,368万円(府内26位)です。
地価は、枚方市が府内15位、寝屋川市が13位と中盤より少し上、交野市が21位と中盤程度ですが、古くからベッドタウンとして発展し、昔からの居住者も多いことから、全国平均以上の相続税課税割合となっています。
(12)富田林エリア
富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市、河南町、太子町、千早赤阪村からなる富田林エリアは、大阪府の中央南部から南部に位置しています。このエリアは歴史と自然に囲まれた魅力的な場所で、大半が住宅地です。
特に富田林市と河内長野市で製造される簾は、伝統工芸品として知られており、「大阪金剛簾」として全国で高く評価され、高級品として販売されています。
課税割合は9.44%(府内14位)で、相続1件あたりの納付税額は約1,552万円(府内23位)となっています。
地価は平米あたり7~8万円程度で、府内30位前後に位置しています。しかし、高額な納付税額の背後には、広い土地を所有していることなど、田舎特有の要因が影響していると考えられます。
このようなエリアでは、田舎暮らしのイメージから生前の相続税対策が怠られがちですが、実際には高額な相続税がかかる可能性があるため、所有財産の評価額を把握し、計画的な対策が重要です。
(13)旭区・都島区
都島区と旭区からなる旭エリアは、大阪市の北東部に位置しており、都島区は北区と中央区に隣接しています。
このエリアは主に住宅地として利用されています。旭区は既に完成された住宅地であり、大半が長期にわたり住んでいる住民が多いエリアです。一方、都島区では高層マンションの建設が進行中であり、そのため地価は上昇傾向にあります。
課税割合は9.34%(府内15位)で、大阪市の中心部に近い地域としては比較的低めの水準です。一方、相続1件あたりの納付税額は約2,737万円(府内6位)となっており、相続が発生すると相続税額が高くなる傾向にあります。
地価は都島区が大阪市内で9位、旭区は14位という結果で、都島区が相続税が発生しやすい地域であると言えます。ただし、最近の開発によって若い世代もこの地域に住み着いており、いますぐに相続が増えることにはならないでしょう。今後、時間をかけて課税割合が上昇する可能性があるエリアと言えます。
(14)八尾エリア
八尾市、松原市、柏原市からなる八尾エリアは、大阪府の東側に位置しており、大阪市の中心部から電車で十数分という利便性の高いエリアで、近隣市や奈良へのアクセスも充実しています。
八尾駅周辺はデパートや大型商業施設などがありますが、基本的には全域が住宅地として発展しています。
課税割合は9.31%(府内16位)で、相続1件あたりの納付税額は約1,765万円(府内19位)です。
このエリアは地価が低く、最も高い八尾市でも府内17位となっていることから、課税割合は高くなりにくいといえます。
しかし9.31%という数値は、全国平均とほぼ同等ですので、相続税への注意は怠らないほうが良いでしょう。
大阪市内のその他のエリア
大阪府の平均以下の課税割合のエリアについては、まとめて解説します。
大阪府の課税割合の特徴として、大阪市24区であっても全国平均を大きく下回るエリアがあるということです。
これらのエリアの課税割合は、2.56~8.41%となっています。
大阪福島 | 福島区 此花区 |
---|---|
東住吉 | 東住吉区 平野区 |
城東 | 城東区 鶴見区 |
住吉 | 住吉区 住之江区 |
浪速 | 浪速区 |
生野 | 生野区 |
東淀川 | 東淀川区 淀川区 |
港 | 港区 大正区 |
西淀川 | 西淀川区 |
西成 | 西成区 |
しかし、課税割合は低いといえども、相続1件あたりの納付税額には注意しなければなりません。浪速区は約4,800万円で府内4位、住吉区と住之江区からなる住吉エリアも約2,718万円で府内7位と高額です。
福島区は北区の西隣に位置しており、北区をはじめとする大阪都心6区の1つで、大手企業が本社を置くなどビジネスの拠点となっています。そのため地価も大阪市内6位と高額なのですが、西区が隣にあることから富裕層はそちらに居住していると考えられ、課税割合は低くなっているのでしょう。
その他の区の課税割合の低さについては、主に地価の低さが影響していると考えられます。
参考までに、西成区の課税割合は2.56%であり、全国で最も課税割合の低い秋田県よりも低くなっています。特別な地域事情が影響しているエリアとなります。
その他の市町村
その他の市町村の課税割合は、6.59~8.72%となっています。
税務署名 | 管轄地域 |
---|---|
東大阪 | 東大阪市 |
泉大津 | 泉大津市 和泉市 高石市 忠岡町 |
岸和田 | 岸和田市 貝塚市 |
泉佐野 | 泉佐野市 泉南市 阪南市 熊取町 田尻町 岬町 |
門真 | 守口市 大東市 門真市 四條畷市 |
大阪府の市町村を見ていると、24区に負けない課税割合のエリアもたくさんありました。
大阪市以外の市区町村は、大阪市の都心部が北部にあることや京都府や兵庫県に近くなることから、北部の方が課税割合や地価が高くなりやすいという特徴があります。
また、大阪市よりも平均所得が高い地域が多く、特に牧方市や堺市などは高額所得者が多いエリアです。
ただ、大阪市に比べるとまだまだ地価が低い市町村の方が多く、それが課税割合にも反映していると考えられます。
しかし、近年の新型コロナウイルスの影響により、都心部の商業地の地価は軒並み下落しています。またテレワークの普及により、都心部やその近郊に居住する必要性が薄れてきています。感染状況が落ち着いたとしても、その傾向は変わらないと予想されることから、将来的には、このようなエリアの課税割合は増加していくのではないでしょうか。
2.大阪府の税理士情報
大阪府の税理士は近畿税理士会に所属しており、その会員数は大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、和歌山県、滋賀県の近畿2府4県で、15,320人(令和5年9月末現在)となっています。
そのうち大阪府の税理士は8,620人(平成30年3月31日現在 日本税理士会連合会 平成30年5月発行税理士界)で、近畿税理士会に所属する税理士の半数以上が大阪府にいることになります。
一見多いように思いますが、大阪府の相続税の申告件数は11,266件であったことを考えると、1件当たりの税理士数は0.77人となり、1件に1人の税理士もいないことが分かります。
また、多くの税理士は、法人や個人事業者の月次監査や申告をメイン業務としているため、相続税に精通した税理士となると、その数値はどこまで下がるでしょうか。
大阪府各地の税理士の分布状況を比較すると、大阪市には5,000人を超える税理士が在籍しています。そのため、大阪市以外にお住いの場合には、その地域の税理士を探すことはもちろんですが、同時に大阪市内でも税理士を探すと良いでしょう。
特に、相続税に精通した強い税理士となるとその数は一気に少なくなるため注意が必要です。人数が限られていることから、依頼が集中する可能性が高いため、とにかく、できるだけ早いうちから税理士探しを行うことが重要になります。
当サイトでは、相続税に精通した強い税理士のみを厳選してご紹介しております。
「どの税理士に依頼したら良いか分からない。」、「税理士のいない地域なので探し方が分からない。」などお悩みの際には、是非ご相談ください。ぴったりな税理士をご紹介させていただきます。
【参考サイト】税理士登録者数 | 日本税理士会連合会
近畿税理士会とは:近畿税理士会のご案内│近畿税理士会