島根県の相続税事情
島根県は中国地方の山陰地方西側に位置しており、県内全域が日本海側気候に属していますが、鳥取県とは違い比較的温和な気候であり、豪雪地帯もありません。また、島根県といえば、出雲市にある「出雲大社」が全国的にも有名で、正式名称を「いずもおおやしろ」と言い、島根県指定文化財にも指定されています。さらに、2007年に世界遺産に登録された「石見銀山」も観光客に人気です。なお、島根県はその地形から3つの地域に分けられます。
県庁所在地である松江市がある出雲地方、大田市、浜田市がある石見地方、そして隠岐の島町がある隠岐地方があり、それぞれに特徴があります。出雲地方は比較的鳥取県に近いため、鳥取県と文化や経済圏を共有している感じがあります。これに対し石見地方は、山口県や広島県に隣接しており、そちらと文化や経済圏を共有しています。また、昨今ニュースでもよく取り上げられている「竹島」は隠岐地方に属しています。
なお、島根県は日本海側に面していることから漁業が盛んに行われていて、中国・四国地方の中でも、その漁獲量が非常に多いのが特徴です。
相続税の課税件数は非常に少ない
広島国税局発表の令和2年度(2020年度)都道府県別相続税課税状況のデータによると、島根県の令和2年における相続税の課税件数は452件で、非常に少ないです。島根県は、鳥取県の次に人口が最も少ないことが関係しているでしょう。
ただ、相続税を課税された人の割合でみると、4.72%と全国36位です。隣の鳥取県が4.97%で35位ですから、だいたい同じくらいです。
ところが、1人当たりの相続税額で見るとかなり差があります。島根県は、1,153万円で20位、鳥取県は814万円で45位ですので、隣の鳥取県より約4割以上多いことになります。
税理士事務所は少ない
島根県内の税理士事務所の件数は90件(2016年時点)と、隣の鳥取県と同じく47都道府県中最も税理士事務所が少ない県となっています。県内の面積から考えると90件の税理士事務所で全てをカバーするのは大変だと思いますが、こと相続税だけで考えるともともと発生件数が少ないため十分とも言えるでしょう。
松江、出雲で相続税が課税されやすい
島根県内で相続税が課税されている相続税を地域別に調べてみると、圧倒的に多いのがやはり県庁所在地がある松江周辺で、県内452件中173件がここで発生しています。また、出雲周辺では123件となっています。
松江市で相続税が発生しやすいエリアとは?
松江市内で相続税が課税されそうな富裕層が住むエリアとしては、松江城周辺である北堀町、内中原町、松江しんじ湖温泉付近である中原町、学園、西川津町などがこれに該当します。
島根県内においては相続税に強い税理士が松江周辺に集中している可能性が考えられます。もし、地元の税理士が、相続税に不慣れな場合には、松江周辺の相続税に強い税理士に依頼することをお勧めします。