鳥取県の相続税事情
鳥取県は中国地方の中の山陰地方に位置している都道府県です。また、総務省統計局の都道府県別人口データによると、47都道府県中で最も人口の少ない県となっています(令和2年国勢調査で55万3千人)。この人口は、他の地域と比較すると、東京都八王子市の人口よりも少ない数値であり、いかに鳥取県の人口が少ないかを物語っています。また、日本海側気候の影響で、実は豪雪地帯であり、東西に長い県面積のうち、東へ行くほど積雪量が多くなります。
なお、鳥取県は東部、中部、西部の3つの地域区分に分けられます。
鳥取県の県庁所在地がある鳥取市は東部地区、白壁土蔵群で有名な倉吉市がある中部地区、そして米子市、境港市がある西部地区には中国地方最高峰である「大山」があり、日本百名山として人気があります。
相続税の課税件数は少ない
広島国税局の令和2年度(2020年度)都道府県別相続税課税状況のデータによると、令和2年度の鳥取県内における相続税の課税件数は353件と、全国で最も少ないです。人口が少ないために当然ともいえるでしょう。
ただ、課税割合で見ると、4.97%と全国35位です。かつては、全国最下位レベルだったのですが、ここ数年で、課税割合がやや増えています。
1件当たりの相続税の納税額は814万円と全国45位であり、かなり少ないです。
税理士の数も非常に少ない
また、鳥取県内にある税理士事務所の件数は90件で、これは隣の島根県と並んで47都道府県中最も税理士事務所が少ないです。
もともと人口自体が少ない都道府県ではありますが、東西に長い鳥取県において、この税理士事務所の件数はやはり少ないと言えるのではないでしょうか。
鳥取市周辺と米子市周辺の相続税が県内のほとんど
鳥取県内で発生している353件の相続税課税件数のうち、148件が鳥取市周辺、138件が米子市周辺と、ほぼこの2つの地域に相続税のほとんどが集中している状況です。
鳥取市において相続税が課税される可能性が高いと思われるのは、主に鳥取県庁や鳥取市役所の周辺である東町、西町、湖山町などのエリアです。これらのエリアについては、優良な住宅街が形成されているため、相続が発生した際には、相続税に十分注意しましょう。