相続税申告に強い税理士の特徴

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税理士

相続税申告に強い税理士の特徴を

  1. 相続税申告時
  2. アフターフォロー

の2つに分けて解説します。
税理士の見極めに有効な質問もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1.相続税申告時

1-1.不動産評価のノウハウがある

10人の税理士に同一の相続税申告を依頼した場合、10通りの金額になると言われますが、その主な理由が不動産の評価額の違いです。

まず、相続税申告の際の資産を大まかに分類すると、現金、有価証券、不動産の3種類となります。このうち、現金は銀行に残高証明書の発行を依頼すれば、それだけで財産価値は分かります。また、株式(自社株を除く)や有価証券についても一定の計算方法に当てはめるだけですので、ここも大きな差は出ません。

大きな差が発生するのは「不動産」の評価です。相続税申告において、不動産は市場で売買する金額ではなく、「相続税評価額」という相続税独自の基準にて価値を算出します。

日本では、土地と建物を合わせた不動産の資産額の割合が全体の約半分を占めており、不動産の評価次第で相続税が決まるとも言われています。特に土地の評価に関しては、土地の形状や大きさ、接する道路の状況などによって複雑な計算が必要です。

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Point:土地の評価額を減額できる

不動産の「相続税評価額」は、土地であれば「路線価」、建物であれば「固定資産税評価額」をベースに計算をします。ここまではどの税理士でも大きな変化はありません。問題はこのあとです。

土地や建物にはその場所特有の「デメリット」があり、それを「減額要素」として相続税評価額に反映させることで、路線価や固定資産税評価額を用いて算出した相続税評価額からさらに減額することができるのです。例えば、土地が変な形をしている場合や、道路と土地の間に極端な高低差がある場合などは、その利用価値が制限されるため、これらのデメリットを「減額要素」として考慮し相続税評価額を合法的に引き下げることができるのです。「広大地」の評価を適用して、評価額が大きく減少する可能性もあります。

この「減額要素」には様々なパターンがありますが、どんな土地・建物に対してどんな減額要素を適用できるのかを判断するには、税理士本人の経験や土地勘がないと難しいところです。
例えば、都会に住んでいる、財産が現預金ばかりの社長さんの相続税申告しかやったことがない税理士に、北海道の農地ばかりを所有する地主さんの相続税申告を担当させれば、勝手が分からず「減額要素」となる要因を見落とす可能性があるでしょう。これが、税理士によって相続税に差が出る理由です。

雑種地 広大地 草原 土地

Point:相続税に詳しくない税理士は高めに見積もって申告する

ある元国税調査官だった方のお話では、あえて不動産評価を高めに見積もり、通常よりも高めの金額で相続税申告をしてくる税理士がいるそうです。これはなぜかと言うと、はじめから目一杯の補正を加え税額を引き下げて申告書を作成すると、万が一税務調査が入って税務署から何らかの指摘を受けた場合、予定よりも大幅に税額がアップしてしまう可能性があり、依頼者からクレームを受ける危険性があるからです。

つまり、相続税を予め高めに見積もって申告する事で、税理士が「保険」をかけているのです。
相続税申告にあまり自信のない税理士は、あらかじめ無難な高めの金額の相続税を算出して申告する事で、修正申告を回避するのです。

1-2.特例の適用による節税が積極的に出来る

合法的な節税手段として「特例の適用」があります。一定の要件を満たす場合、「小規模宅地等の特例」では宅地の評価額が最大80%減額になり、「配偶者の税額軽減」では配偶者の相続税負担が無くなるなど、相続税負担を大きく左右する重要なポイントです。

ただし、その特例の適用に当たっては、要件などを確認したり、別途資料作成をしたりと面倒な作業です。そのため、相続税に特化していない税理士はあえて特例を適用しようとしないケースや、見落としてしまうケースもあります。しかし、相続税に強い税理士に依頼をすると、「特例の適用」を積極的に活用してくれるケースが多いです。特例を適用するかしないかで最終的な評価額が大きく変わり相続税額にも大きな影響を与えますので、特例を積極的に活用する税理士に依頼したいところです。

1-3.依頼料金を事前に明示してくれる

相続税申告は、その財産の内容によって事務負担が大きく変わる税務手続きです。したがって、申告手続を完了しないと発生する料金が定まらないという性質があります。その結果、税理士によっては料金を事後決定したり、追加請求したりするケースも多いです。

しかし、相続税に強い税理士の場合は、基本的には「事前提案」として見積もりを出してくれます。これは相続税申告に精通している税理士の特徴です。相続財産の内容をヒアリングしただけで、どのような事務コストが生じ、どの程度の報酬額になるかを把握しているからこそできるのです。

ただし、想定外の内容が発生した場合には追加請求を受けるケースもあります。よくあるケースとしては、被相続人の親族等が営む会社の株を、被相続人が少しだけ所有していたことを相続人は知らず、後になって発覚する、というケースです。この場合、当該非上場会社の株価を計算する必要が生じますが、これには多大な事務作業を伴います。したがって、追加料金も相応に多額になるケースが多いです。

相続税申告について精通している税理士であれば、このあたりは入念に事前確認をすることと思いますが、依頼する側としても事前調査は怠らないことをお勧めします。なお、相続人としての負担は、「相続税」+「依頼料金」になります。したがって、依頼料金が安くても、相続税額を多めに見積もり保身を図るような税理士だと、総額のコストは高くつき本末転倒です。

2.アフターフォロー

2-1.税務調査対応のノウハウがある

相続税は最も税務指摘を受けやすい税金です。かつての税収源であった法人税の国際的減税傾向が続く中、当局としては相続税の課税を強化する姿勢を明らかにしています。なお、相続税申告後、最長7年間は税務調査のリスクがあります。また、相続税を申告した人のうち、約4分の1の割合で税務調査を受け、そのうち約8割の人が指摘を受け追徴課税をされています。このような背景を踏まえれば、担当してくれた税理士が税務署に対してしっかりと主張し、顧客を守る対応が出来るかどうか、という点が重要になります。

Point:書面添付制度で対応する

相続税申告には「書面添付制度」と呼ばれる制度があります。これは簡単に説明をすると、申告書の数字を算出するための根拠資料を添付する制度です。

相続税に疎い税理士はこの「書類添付制度」を嫌がります。なぜなら、万が一間違いがあればそれが書類として明らかになるため、その責任を直に負うことになるからです。つまり、リスクが高くなるために導入しないでいます。

一方、相続税に強い税理士は書面添付制度に対応をしています。これによって、万が一税務署が疑問に思ったことがあったとしても、相続人の自宅に税務調査に来る前に、まずは税理士を呼んでその税理士に質問しなければならないことになっています。それで疑問が解決すれば、税務調査を免れるわけです。

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Point:税務署と闘える

相続税の税務調査というものは、特に問題ないか一通り調べて終わるような甘いものではありません。調査に来る前にある程度調べて怪しい財産に目星をつけてきますので、なんとしてでも、不備を指摘して追徴課税を迫ろうとしてきます。

故意の財産隠しはいけませんが、生前贈与や名義預金などで、誰の財産か判断がわかれる財産については、こちらが正当であれば主張して税務署と徹底的に闘うべきです。税務署は間違いを探すプロフェッショナルですので、対応する税理士も慣れていないと負かされてしまいます。

相続税の税務調査の経験がある税理士であれば、こちらの言い分を税務署に対して主張し依頼主を守ってくれます。その場は否定されたとしても、意気込みのある税理士であれば、税務署長にかけあって巻き返してくれることもあります。

税務署

2-2.生前の対策による節税(二次相続対策)ができる

相続税の減額については、前述の通り、申告時に特例の適用を受ければ幾分かは可能になりますが、相続税発生後の事後的な対処では限界があります。つまり、生きているうちから計画的に節税対策をすることでこそ相続税負担を減少させることができます。

具体的対策方法としては、生前贈与や、不動産購入、生命保険の加入など、様々な方法がありますが、それぞれの状況に応じてとるべき方法が変わってきます。税金のことだけでなく、金融、不動産、保険といった知識に加え、相続人の間での調整スキル、バランス感覚など、幅広い分野の知識とバランス感覚が必要となるため、税理士の中でも違いが明確に現れてくるポイントです。

Point:正しい節税対策をしてくれるか

相続税対策は専門性の高い手段で、一歩間違えると「脱税」として見られたり、節税が逆効果で資産を減らしてしまう可能性もあります。一般的には「リスクが高い」内容と言えます。その結果、相続税に弱い税理士は敬遠したがる相談事項です。リスクをなるべく抑えて節税対策をあまりせず無難に済ませたいと考えます。

一方、相続税に強い税理士に依頼をすると、相続税対策について真剣に相談に乗ってもらえます。相続税対策と言っても、その手段は様々あり、被相続人と相続人の状況、家族構成等によって最適な対策方法は変わります。例えば、一次相続で配偶者の税額軽減により相続税が非課税となっても、その配偶者が死亡した際(二次相続)では多額の税負担が発生するケースが多々あります。

また、相続した家が空き家になってしまい処分方法に困っている、といった際に、適切な対策案の提示や専門家の手配をしてくれる税理士が良いでしょう。
また、非上場株式を所有する中小企業のオーナー経営者一族の場合は、法人財産と個人財産を横断的に考える必要があります。
相続税に強い税理士であれば、その相談者・依頼者に合わせて最善の節税手段を提示してくれたうえで、実行までをサポートしてくれるでしょう。

相続税の対策は長期間を要する場合が多いです。長期間に渡って、一族の財布の中身を把握されるわけですから、長い付き合いを前提とした信頼できる税理士が良いでしょう。

見極めに効果的な質問

(1)相続税の申告は毎年何件やっていますか?

毎年何件、相続税の申告を取り扱っているか尋ねれば、経験があるかどうかわかります。ここ最近少なくとも年間5件程度の申告を取り扱っていることが望ましいです。過去にたくさん経験があったとしても、最近、申告をしたことがなければ意味がありません。なぜなら、相続税に関する税法や考え方は変化が多いため、過去の経験が全く役に立たない可能性が高いからです。
相続税に関して常に新しい知識を取得してそれを実践しているかどうかが、相続税に強い税理士のポイントといえます。

(2)税理士は何人いますか?税理士の割合はどれくらいですか?

小さな事務所ではスタッフが数名いたとしても税理士は1人だけで、他の人は勉強中のスタッフ、あるいは事務職員という場合もあります。法律上、税務の相談や申告の業務は、税理士しかできませんので、税理士の数が少ないとその人に業務が集中して忙しくなかなか対応してもらえないおそれがあります。特に、2~3月は個人の確定申告があり、4~5月は3月期決算の企業の法人税申告がありますので、税理士は多忙なことが多いです。相続はいつ発生するかわかりませんので、いつでも対応してもらえる税理士事務所が良いでしょう。

また、大手の事務所でも、税理士の割合が少ないと事務的な対応しかしてもらえない可能性もあります。事務スタッフの対応がどんなに良かったとしても、肝心の税理士が時間を割いてくれないと、良い申告にはつながりません。

実際に対応してもらえそうなのかどうかを十分に確認しましょう。

(3)現場にはよく行かれますか?

相続税の財産評価において最も重要なのは不動産の評価です。建物や土地は、評価の仕方次第で評価額が変わり、相続税額に大きな影響が出るからです。
不動産の評価においては、地図で見るだけでなく、現場に足を運んで五感を働かせて確認することが必要です。地図が合っているとは限らないからです。地図上にはない道路があったり、道路からの高低差があったりすることがありますが、実際に行ってみないとわかりません。

また、一度行くだけでなく、別の日に何度か行ってみる必要もあります。時間帯や季節、天候によって土地の状況も変わります。線路が近い場所では電車が通る時、大きな騒音がしますが、電車が通っていないときに行っても騒音の程度がわかりません。

税理士の半数は60歳以上の高齢者ですが、足腰が悪くて現場に行くことができない税理士や、事務所にずっといて書類仕事ばかりしている税理士は、不安が残ります。多少若くて経験が薄くても、フットワークが軽く現場に頻繁に通える税理士が良いでしょう。

(4)相続人全員に相続の手続きを説明してもらえますか?

相続税申告における税理士の業務のメインは申告書の作成ですので、各相続人に対する説明は必須ではありません。ただ、お金に関わる重要な業務を依頼するのですから、相続人全員が税理士から直接話を聞いて互いに信頼する関係の中で行うほうがベターです。
また、申告を無事に終えるためには、遺産分割をスムーズに進めることが重要です。当事者の相続人だけで遺産分割を進めるのは大変なこともありますので、税理士に関わっていただけると大きな助けになります

(5)税務調査も対応できますか?

相続税は申告後に税務調査が入る可能性が高い税金です。全体の申告件数に対して、約20~30%程度の範囲で税務調査が入るといわれています。調査が入ることを前提で、税理士を選ぶことも必要になってきます。

相続税の税務調査は他の税金の調査税務とは内容が異なり独特な面がありますので、ここでも相続税の税務調査の経験がある税理士が望ましいです。元税務署OBが在籍している税理士事務所であれば、税務調査によく備えることができる可能性も高いでしょう。

(6)料金はいくらですか?

依頼するうえで料金を尋ねることは当然といえますが、安すぎず高すぎず適切な価格であるかどうかがポイントです。あまりにも料金が安すぎる場合は、対応にいい加減になる恐れがあります。税理士の料金が安くても相続税の申告額が高くなってしまったら意味がありません。通常、税理士報酬は、相続財産の0.5~1%くらいですので、その範囲に収まっているか確認することです。
料金に不明確な項目がある場合は遠慮せずに質問して、わからない点や不安な点がない状態で税理士に依頼しましょう。

(7)他の税理士に話を聞いても大丈夫ですか?

医療の世界ではセカンドオピニオンという概念が定着しつつありますが、税理士の世界にもセカンドオピニオンがあります。税理士によって財産の評価の仕方や考え方が異なりますので、納得できない場合は、他の税理士に尋ねてみることも重要です。他の税理士に尋ねることを渋る税理士がいたとしたら、注意したほうが良いかもしれません。

相続税に強い税理士が問題を解決いたします

相続税申告は税理士によって力量の差がはっきりと現れます。
相続税について、下記のような不安・課題を抱えている方は、相続税に強い税理士にご相談ください。

  1. 相続税をなるべく安くしたい
  2. 税務調査が怖い
  3. 評価が難しい土地がある
  4. 相続関連のいろいろな手続きが面倒で困っている
  5. 生前対策をしたいが、何をしたら良いかわからない

相続発生前後を問わず、相続に関連する問題に対して、税理士はあなたの味方になりますので、まずは気軽に相談されることをオススメいたします。

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