高知県の概要
高知県は旧・土佐国に位置する地域です。土佐と言えば、あの有名な坂本龍馬の故郷としても知られています。実際、坂本龍馬記念館などが建設されており、観光名所の1つにもなっているくらいです。
また、高知県はその多くが山地に該当しており、山地率は89%にも及びます。他県からすると「海の国」としての印象が強くありますが、実際には「山の国」といえる地域なのです。
このように山に囲まれた高知県には、清流として知られる四万十川なども流れています。そのため、カヌーなどのアウトドアも増えてきています。
そんな高知県は県内を7つの地域に分類されることが多いです。まず県庁所在地のある高知市を中心とする「高知中央地域」があります。そのほか、室戸市や安芸市がある「安芸地域」、土佐郡がある「嶺北地域」、土佐市がある「仁淀川地域」や「高吾北地域」、「高幡地域」と「幡多地域」です。
人口で多いのは高知市が約34万人で、南国市が5万人、四万十市が4万人となっています。県の合計特殊出生率は1.47と全国平均世も高いものの、今後の少子化・高齢化が大きな課題となっている地域です。
全国的に課税発生件数・納税額が低い
高知県の課税発生件数は、平成26年度都道府県別相続税課税状況(高松国税局発表)によると219件となっています。これは全国的に少ない件数で、下から数えて5番目の順位となっています。
ただし、課税割合は2.19%と被相続人50人に1人の割合で相続税が発生していることが分かります。これは順位にすると全国で33位に位置しており、死亡者数に対する相続税事案は多いと言えるでしょう。
ただ、高知県全体の相続税額は約2億4,750万円です。被相続人1人当たりにすると、約1,130万であり、全国的には低い数字であることが分かります。
こうしたことから高知県に言えることは「課税対象割合は高いものの、相続財産の金額は決して多くはない」となるでしょう。
件数割合は約6割が高知市、1割強が南国市
高知県内での課税発生件数割合を見ると、約6割が高知市で起きていることが分かります。その後、南国市が1割強と続きますが、他の地域は1割未満です。
相続税の納付税額で多いのも、課税発生件数が多い高知市です。ただし、2位の南国市と3位の中村市は約2,500万円とほぼ同じくらいとなっています。なお、中村市は南国市の半分しか課税発生件数がありません。
したがって、中村市の被相続人1人あたりの納付税額を計算すると、約1,600万となっています。これは高知市の約1,200万円よりも高い数字です。
そのほかの地域を見ても、1人当たり納付税額は700万~900万円となっています。つまり、お金持ちが多いのは中村市であることが分かります。
高知県は事務所数・スタッフ数ともに少ない
高知県は全国的に税理士事務所数や、そこで働く人少ない地域です。まず税理士事務所数で言うと、県内に109か所の事務所があります。これは全国的には下から3番目に少ない数です。
また税理士事務所に勤める従業員数は481名です。こちらも全国で下から3番目で、従業員数も少ないことが分かっています。
一方、課税発生件数は219件あり、1事務所あたり約2件受け持っている計算になります。これは全国で18番目となっており、比較的忙しいことが分かるでしょう。そのため、高知県は税理士事務所・スタッフ数が不足している地域と言えるのです。
なお、相続税の納税額を小さくするためには、節税対策が必要です。これは相続税に強い税理士に依頼することが大事になっています。そのため、なるべくなら相続税に強い税理士に相談した方が良いでしょう。