愛媛県の概要
みかんの名産地と言えば愛媛県です。愛媛県のみかん生産量は、和歌山に次いで全国2位を誇っており、県南部地域での主産業になっています。また、柑橘類の生産量が多くキウイフルーツや、いよかんなどの出荷量が多いです。
愛媛県は他にも、観光地として道後温泉や松山城が有名な土地です。道後温泉は宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』のモデルにもなり、人気が高い観光地として知られています。また、松山城は現存天守の1つに数えられ、愛媛県内の重要な観光資源になっています。
そんな愛媛県は県内を3つの地域に区分できます。新居浜市や今治市を中心とする「東予地方」、松山市や伊予市を中心とする「中予地方」、宇和島市や大洲市を中心とする「南予地方」です。それぞれの地域で主産業が異なり、地域毎に特徴が多い土地です。
なお、愛媛県の合計特殊出生率は1.52です。全国平均よりは高いですが、今後の少子高齢化が不安となっている地域です。行政側も地域の活性化を試みようとしており、少子化対策、高齢化対策に取り組んでいます。
愛媛県は課税発生件数・課税割合が多い
高松国税局発表の平成26年度都道府県別相続税課税状況によると、愛媛県の課税発生件数は565件となっています。これは全国で23番目に多く、ちょうど中間ぐらいと言えます。
課税発生件数を死亡者数で除して計算される課税割合は3.22%。これは全国で26位に位置します。課税割合も全国で中盤ぐらいにあることが分かるでしょう。
一方、愛媛県は被相続人1人あたりの納付税額を見てみると約1,130万円です。こちらを順位にすると全国で45番目と、相当低いことがわかります。
したがって、愛媛県全体の相続税事情をまとめると、納税対象者は多いものの、平均的な試算は少ないと言えるでしょう。
県内では松山市に偏った傾向がみられる
愛媛県内では県庁所在地でもある松山市に多くの課税発生件数が集まっています。その数は285件で約50%が松山市内で発生していることが分かるでしょう。
そして、課税発生件数順に見ると、今治市が76件、伊予西条市が46件、新居浜市が43件と続いていきます。
納付税額をみても、その順番はほとんど変わりません。件数が圧倒的に多い松山市が約3億2千万円で、今治市が8千万円と続いています。
なお、特徴的なのがどの地域も被相続人1人当たりの納付税額が1,000万円前後である点です。宇和島市が一番高く1,700万円ありますが、松山市や今治市では1,000万円強となっています。
したがって、県内の特徴としては、どの地域も相続税に大きな差がないといえるでしょう。
愛媛県は税理士事務所が少ない
愛媛県の税理士事務所は119か所あります。しかし、課税発生件数は565件あり、1つの事務所あたり約3件も相続事案を扱っている計算になるのです。これは全国的に見ると3位であり、税理士事務所が不足している地域であることが分かります。
実際、税理士事務所119か所は、都道府県別にみると43番目に少ない地域であることが分かります。つまり、課税発生件数が多いものの、税理士事務所が少ない地域となっているのです。
なお、注意したい点は、全ての税理士事務所が相続税に強い訳ではない点です。税理士事務所には得意な税務と苦手な税務があります。
単に税務手続きをしてもらいたいのであれば、どこでも申告書などを書いてもらえるでしょう。けれども、節税対策や事業継承等を考えているのであれば、相続税に強い税理士事務所に相談をするのが得策と言えます。