相続とは?意味と登場人物

★ お気に入りに追加
幸せ家族

お母さんお母さん
「相続なんて簡単よ!おじいちゃんがもし亡くなったら、うちのお父さん、長男だから、財産をもらうのよ♪」

 

相続おじいちゃん相続おじいちゃん
「まあそうじゃが、長男だけじゃなく、わしの妻も次男も財産をもらうことになるんじゃ。三人でけんかしないように仲良くしなけりゃいかんぞ!それに、財産だけでなく、わしが先祖代々から受け継いだ家風も受け継いでもらわなきゃ困るのう(><)」

 

おじさんおじさん
「おやじ、家風なんて古いよ!これからは新しい考え方をどんどん取り入れていかなきゃ。」

 

おばあちゃんおばあちゃん
「でも、私たちの家が無事にここまでやってこれたのは、正直第一という良い家風があったからよ。若い人にも見習ってほしいわ、、、」

 

1.相続とは

相続とは、家の誰かが亡くなったら、その人の財産を家族や身近な親戚がもらうことです。

たとえば、相続一家のおじいちゃんが亡くなったら、配偶者のおばあちゃんと、長男のお父さんと、次男のおじさんが、おじいちゃんの財産をもらい受けます。亡くなった人(おじいちゃん)は相続される人で被相続人、残された人(おばあちゃん、お父さん、おじさん)は相続する人で相続人と呼ばれます。

被相続人/相続人、何やら難しそうな用語ですが、何度も出てきますので、すぐに覚えられますよ。今はそういう言葉があるんだなと頭に軽くとめておいてください。

被相続人と相続人

相続とは亡くなった人の財産を家族や身近な親戚が受け継ぐこと、とても簡単ですね。

2.広い意味での相続

さて、ここで、視野をもう少し広くしてみましょう。亡くなった人から受け継ぐのは財産だけでしょうか?

実は、亡くなった人から残された人に受け継ぐのは、目に見える財産だけでなく、その人の人生感、先祖代々の家風など目に見えない部分もたくさん含まれています。

残された家族が一番大切に思うのは、亡き故人との思い出だったり、親が話してくれた教訓だったりします。若いころ人生に悩んでいたとき、ガツンと言ってくれた父親の励ましの言葉とか、経済的に苦しかったとき、仕送りのお米に添えてあった母親の温かい手紙とかが、じんと思い出されたりするものですよね。

2-1.法律で定められているのは遺産の相続

ただし、法律で決められるのは目に見える財産だけですから、一般的に相続といえば、亡くなったの財産を受け継ぐこと、つまり、「遺産相続」のことになります。
相続の概念

実際に相続をするときは、目に見える遺産相続の話が中心になりますが、お金の話ばかりでは家族・親戚関係がぎすぎすしがちです。そこで、目に見えない部分もあるんだと心に留めておくと、お互いに配慮しながらスムーズに話を進められるようになります。

みんながハッピーになれる、幸せ相続を目指しましょう。

相続とは、誰かが亡くなった場合に、その人の財産を身近な人が受け継ぐことです。亡くなった人は被相続人、相続する人は相続人と呼ばれ、誰が相続人となるか、また相続する財産の分け前(相続分)は法律で決められています。

2-2.遺言による財産分け

相続人以外にも財産を受け継がせたい場合は、被相続人は遺言という方法で、ある程度自由に財産を受け継ぐ人と内容を決めることができます。たとえば、配偶者と子供がいる場合に、自分の孫や、婚姻関係にはない内縁の配偶者にも財産がいくように指定することもできます。これは相続ではなく、遺贈と呼ばれています。

相続できるのは法律で決められた相続人だけですが、遺贈なら誰にでも財産を分けられます。たとえば、昔お世話になったあの人へ○○万円、なんていうこともできるわけです。

参考までに、相続に関する法律は、民法の第五編「相続」の部分に記載されています。相続法という名前の法律は特になく、民法の第五編の部分を便宜的に相続法と呼んでいるだけです。

ここまでは、法律的な意味での「相続」ですが、本来、相続というのはもっと広い意味で考えることができます。死亡した人から生きている人に受け継ぐのは、目に見える財産だけでなく、その人の生き方だったり、先祖代々の家風だったりと目に見えない部分もたくさんあります。
ただ、法律で決められるのは目に見える財産だけですから、一般的に相続といえば、財産を受け継ぐこと、つまり、「遺産相続」のことになります。

3.以前の相続の制度-家督相続

今の民法は1947年に制定されたものですが、それ以前の旧民法では家督相続という制度でした。家督相続とは、その家の主(戸主)が亡くなったとき、または隠居したときに、その家の主としての地位を受け継ぐことです。

戸主はその家のすべての財産を所有していましたので、財産も引き継ぎます。家督相続をしたのは、伝統的に長男でしたので、相続といえば、ほとんど長男が独占してするものでした。長男以外の子供には相続権はなく、配偶者も相続できませんでした。

相続とはその家系を継ぐことであり、その家に関するすべての権利がある一方で関連するすべての人を賄う義務があり、相続する長男の役割は非常に大きかったのです。

そのため、ずっと昔から、男の子は重要視されてきました。男の子が生まれなければ、養子をとってでも、相続者としました。相続する男の子がいないということは、家系が絶えるかもしれない一大事だったのです。

有名なところでは、戦国時代の豊臣秀吉がいます。天下統一した優秀な武将でしたが、子宝に恵まれず、あれこれ対策はしたものの、結局、秀吉が亡くなった後、徳川家康によって豊臣家は滅ぼされてしまいました。もし、豊臣秀吉に優秀な男の子がいたら、歴史は変わっていたでしょう。

家督相続の制度は古くから続いたものでしたが、第二次世界大戦後、日本国憲法が新たに作られ、その中で謳われた個人の尊厳と男女の平等に反するものでしたので、家督相続制度は完全に撤廃されました。すでにご存じのとおり、配偶者も相続でき、子供は平等に相続できるようになりました。相続する対象は財産だけになりました。

平等に相続することで個人の人権が守られるというメリットがありますが、一方でやり方を間違うと財産が分散してしまうというデメリットもあります。

時代によって国によって相続の制度は異なりますが、現代の日本では、民法で定められた内容に従うことになります。

4.相続に関わる人たち

男の子

男の子
「相続って難しそう・・・。僕はまだ子供だから関係ないや!それに、おじいちゃんまだすごく元気だし。」

 

相続おじいちゃん相続おじいちゃん
「いやいや、子供のお前でも相続は関係あるんじゃぞ!確かに相続に直接関係あるのはお前のお父さんだけじゃが、お前も影響を受けるんじゃ。」

 

お母さんお母さん
「もしお父さんが、おじいちゃんの財産を相続したら、私も使えるわけね!そのお金で海外旅行でも行こうかしら・・・。って、冗談よ!」

 

お父さんお父さん
「おいおい、それじゃ財産目当てみたいじゃないか。でも、相続でたくさんお金が突然入ってきたら家族を揺るがす一大事件だよね。」

 

相続の大きなポイントは大勢の人が関わること、家族・親戚みんなが関わる一大イベントです。関係する人が10人なんて当たり前、30人くらい関わるケースもあったりします。

そんなに大勢の人がどうして関わってくるのか、よく見ていきましょう。
その前に、用語を二つだけ覚えておいてください。

  • 亡くなった人→相続される人→被相続人
  • 財産をもらう人→相続する人→相続人

相続一家の例では、
おじいちゃんが被相続人、
おばあちゃん、お父さん、おじさんが相続人
となります。簡単ですね。
これから良く出てくる言葉ですので、そのうちに覚えてしまうでしょう。

5.相続に直接関係する人

相続で直接関係する人は、被相続人(亡くなった人)と相続人(財産をもらう人)です。

相続人になれる人は被相続人の配偶者、子供、親、兄弟姉妹です。配偶者は必ず相続人になります。子供がいれば子供も相続人になります。もし子供がいないときは、親が相続人になります。親もいないときは、兄弟姉妹が相続人になります。
正確にはもう少し複雑ですが、後で説明します。

相続一家では、おじいちゃんが被相続人で、相続人は、お父さん(長男)、おじさん(次男)、おばあちゃん(配偶者)の三人です。これだけなら単純ですね。

被相続人と相続人

6.相続では家族と親戚も関係者

相続人(財産をもらう人)にはたいてい家族がいますよね。家族は一緒に生活していますので相続人が財産をもらったらその家族も何かしらの影響を受けます。もし、たくさんの預金が手に入ったら家族みんな裕福な生活を送れるかもしれませんが、逆に、借金を受け継いでしまったら家族でもっと生活を切り詰めなければいけません。

相続一家の場合、相続人であるお父さん(長男)とおじさん(次男)にはそれぞれ奥さんと子供がいますので、家族の生活を養う必要がありますし、奥さんが相続に関して口を出してくるかもしれません。

相続人の家族

あと、この図には出てきていませんが、おじいちゃんには元気な両親とお姉さん、弟もいます。みんな、お金の話は興味がありますので、何か口出ししてくるかもしれませんね。

直接的な関係者は相続人だけですが、実際には、家族と親戚も間接的に関わってくるのです

7.相続に関わる外部の専門家

ここまでで家族・親戚と登場人物が増えてきましたが、実際には相続に関わる人はもっと多くなります。いったいどんな人たちが関わってくるのでしょうか?

隣の家のおじさん、町の組合の人たち・・・。もちろんこの人たちも相続の話には興味がありそうですが、さすがに他人ですので、あまり口も挟むことはできないでしょう。
実は、今までとはちょっと違う世界の人たちが関わってきます。

相続では、遺産分割協議や不動産売買、相続税の申告などとたくさんやることがあり、それぞれ内容も複雑ですので、自分たちだけで全部行うのはとても難しいのです。そこで、いろいろな分野の外部の専門家の人たちに助けてもらう必要があります。
専門家にはそれぞれの得意分野があり、また、法律で決まっていてその専門家しかできないことがありますので、多くの人たちが登場するわけです。

外部の専門家

何やら難しい名前のついた専門家がたくさん出てきましたが、まずは、いろいろな人が登場するんだなと覚えておきましょう。この図に描かれている専門家全員が必要なわけではなく、それぞれの場合によって違ってきます。

登場人物の説明はここで終わりですが、専門家についてもっと知りたい人は、こちらへどうぞ。

【関連】相続は誰に相談すれば良い?税理士・弁護士・司法書士・行政書士の違い

8.相族の5W1H

相続について説明してきましたが、相続の概念はやや複雑ですので、5W1Hで整理してみるとわかりやすいです。
英語の時間に習いましたね、5W1H。いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どうやって(How)のことです。何かを説明する際に、これらのポイントを説明するとわかりやすくなります。

それでは、相続の5W1Hを書きだしてみましょう。

  • いつ(When)・・・いつ相続するの? → 亡くなった時
  • どこで(Where)・・・どこで相続するの? → 亡くなった人の住所
  • 誰が(Who)・・・誰が相続するの? → 配偶者、子、親、兄弟姉妹
  • 何を(What)・・・何を相続するの → 亡くなった人の遺産
  • なぜ(Why)・・・なぜ相続するの → 財産を誰かが持つ必要があるから
  • どうやって(How)・・・どうやって相続するの → 遺言による方法、法律による方法など

簡単にまとめると以上ですが、それぞれ細かく整理してみましょう。

(1)When-いつ相続するの?

相続される人(被相続人)が死亡したとき、正確にいえば死亡した瞬間です。
つまり、生きているうちに相続することはありません。生きている時に財産を分け与えたら、贈与と呼ばれます。

(2)Where-どこで相続するの?

亡くなった人(被相続人)の住所です。といっても、その住所にみんなで集まって遺産を受け渡すわけではありません。

もめごとがあって裁判になったときはその住所の最寄りの裁判所で行います。また、相続税の申告をその住所の最寄りの税務署で行います。

実際の遺産分割のための話し合いや、いろいろな手続きは、相続人の都合がつく場所でどこでも行うことができます

(3)Who-誰が相続するの?

相続人と呼ばれる人が相続します。

簡単に書くと、配偶者(夫または妻)、子供、親、兄弟姉妹です。

(4)What-何を相続するの?

亡くなった人(被相続人)の遺産(亡くなった人が生前に持っていた財産)を相続します。
遺産には2種類あります。プラスの遺産マイナスの遺産です。
プラスの遺産は、現金、預金、株式、不動産などです。もらったら嬉しいものです。
マイナスの遺産は、借金、保証債務(誰かの保証人になっていた場合)などです。もらいたくないものです。

(5)Why-なぜ相続するの?

難しい質問ですね、究極的な問いかもしれません。

簡単にいうと、財産の持ち主が突然いなくなったら困るので、誰かがその財産を受け継がなければいけないからです。
亡くなった人の貯金や家を受け継ぐ人がいなかったら、泥棒の格好のえじきになってしまうかもしれないですよね。

(6)How-どうやって相続するの?

相続の本題といえるところです。具体的に誰が、何を、どれだけ相続するか、どうやって決めるかです。

相続のやり方はいろいろありますが、大きく2つに分けると、遺言による方法と法律による方法があります。
遺言があれば亡くなった人の意思を尊重して遺言に従って財産を分けます。遺言がなければ法律で決まっている人が指定の割合で財産を分けます。

相続税に強い税理士が問題を解決いたします

相続税申告は税理士によって力量の差がはっきりと現れます。
相続税について、下記のような不安・課題を抱えている方は、相続税に強い税理士にご相談ください。

  1. 相続税をなるべく安くしたい
  2. 税務調査が怖い
  3. 評価が難しい土地がある
  4. 相続関連のいろいろな手続きが面倒で困っている
  5. 生前対策をしたいが、何をしたら良いかわからない

相続発生前後を問わず、相続に関連する問題に対して、税理士はあなたの味方になりますので、まずは気軽に相談されることをオススメいたします。

法定相続人の範囲と順位の基礎知識 »
この記事が役に立ったらシェアしてください!