相続税の6つの納付方法について徹底解説

相続税 納付方法

突然の相続で、相続税の払い方に戸惑っている人も少なくないと思います。相続税は、計算方法や納付方法などが少し複雑です。この記事では、相続税の納付方法について解説していきます。

まずは、前提となる相続税申告手続きの一般的な流れなどについて、以下の記事を確認ください。

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相続税を納付する方法は大きく6つあり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。それでは、見ていきましょう。

1.税務署の窓口

税務署の窓口で納付する方法です。

最もオーソドックスな方法であり、手数料がかからず、納付することができます。

しかし、納税額分の現金を窓口に持参する必要があります。 また、申告書を提出した管轄の税務署のみで手続き可能です。

2.金融機関

銀行、信用金庫、郵便局などの金融機関で納付する方法です。

2-1.メリット:全国どこでも支払い可能

金融機関での納付は、基本的に全国どこでも支払いが可能です。納付書を窓口で渡せば手続きをしてもらえます。

なお、相続税申告書を自分で作成する場合には、納付書も自分で作成する必要があります。申告書作成を税理士に依頼している場合は納付書も税理士が作成する場合が多くなっています。

【参照】国税庁HP 利用可能金融機関一覧

なお、納付書の書き方については、以下の関連記事を参考にしてください。

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2-2.デメリット:取り扱いが平日の日中のみ

金融機関の窓口は、平日の日中のみの取り扱いとなるため、お仕事をされている方にとっては、不便かもしれません。

3.クレジットカード

インターネットやスマートフォンでクレジットカードにより納付する方法です。

3-1.メリット:24時間利用可能

夜間休日を問わず、原則として24時間いつでも利用可能です。クレジットカードの利用に慣れている方には使いやすい納付方法です。また、クレジットカードによっては、ポイントを貯めることができます。

そして、クレジットカードの利用日から実際に利用金額が銀行口座から引き落とされるまでには時間差がありますので、支出を若干ですが、遅らせることも可能になります。

3-2.デメリット:手数料が発生

当然、ご利用のクレジットカードの限度額の範囲内でしか納付できませんので注意が必要です。

また、クレジットカードでの納付には手数料がかかってしまいます。「国税クレジットカードお支払サイト」にて試算をすることが可能です。

決済手数料は次のとおりです。

納付税額決済手数料(税抜)
1円~10,000円76円
10,001円~20,000円152円
20,001円~30,000円228円
30,001円~40,000円304円
40,001円~50,000円380円
以降、10,000円を超えるごと76円が加算されます

【参考】国税クレジットカードお支払いサイト

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4.コンビニエンスストア

コンビニエンスストアで納付する方法です。

4-1.メリット:アクセスしやすい

コンビニエンスストアで納税するメリットとして、税務署や金融機関と比べて、店舗数が多いうえに、ほとんどが24時間営業をしているという点があります。

4-2.デメリット:納付限度額が30万円

一方、コンビニエンスストアでは、納付金額が30万円以下の場合にしか納付することはできません

また、事前に納付書を作成して税務署に持参し、「バーコード付納付書」を発行してもらう必要があります。
納税可能金額が少ないうえに、少し手間がかかってしまうということがあります。

【参照】国税庁HP №.9209 コンビニ納付(バーコード)

5.ダイレクト納付

2019年10月から相続税の電子申告が可能になりました。

これにより、相続税の納付についても、ダイレクト納付が可能になりました。 ダイレクト納付とは、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用して電子申告を行った後に、ワンクリックで銀行口座から納付する方法です。

5-1.メリット:場所や時間の制約なし

従来のように金融機関や税務署に出向く必要がないため、場所や時間の制約がなくなることが、最大のメリットです。

事前に税務署に届出等を出しておけば利用することができます。インターネットバンキングの契約は不要です。

手続きの詳細は、以下の公式HPを参照してください。

【公式】e-Tax さらに便利に使いやすく 国税電子申告・納税システム

6.インターネットバンキング

インターネットバンキングから納付することも可能です。

相続税の場合は、登録方式で納付をします。

登録方式とは、e-Taxソフト等を使用して申告書を提出した後、又は納付情報登録依頼をした後に、提出又は登録した納付情報等に対応する納付区分番号を取得して電子納税を行うことです。また、本税に加えて、付帯税(加算税、延滞税)なども納付可能です。

ご利用に当たっては、事前に税務署へe-Taxの利用開始手続きを行う必要があります。

詳細は、以下の公式HPを参照してください。

【公式】e-Tax さらに便利に使いやすく 国税電子申告・納税システム 登録方式による納税手続き

6-1.メリット:場所や時間の制約なし

インターネットバンキングも「5.ダイレクト納付」同様に、場所や時間に関する制約がありません。

まとめ

相続税の納付額は他の税金に比べて、金額が大きくなることがあります。相続税の納付期限は、相続開始日から10ヵ月以内となりますので、忘れずに相続税を納付しましょう。

クレジットカードでの納付や電子申告によるダイレクト納付など、納付方法の選択肢が増え便利になってきていますので、メリット、デメリットを考慮し、ご自身に合った納付方法を選択するようにしましょう。

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監修
税理士相談Cafe編集部
税理士ライター、起業経験のあるFP(ファイナンシャル・プランナー)、行政書士資格者を中心メンバーとして、今までに、相続税や相続周りに関する記事を500近く作成(2023年4月時点)。
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