所沢市の相続税事情
埼玉県の南西部に位置しており、東京都とも隣接している所沢市は、所沢税務署の管轄エリアとなっており、所沢税務署には飯能市、狭山市、入間市を含む4つの市が含まれています。相続税なども4つの市を合計したデータが算出されています。
(以下、令和元年度データ)
所沢エリアの相続税申告件数は958件、実際に課税された件数は749件です。1件あたりの納付税額は約1,301万円、課税割合は10.78%となっています。一方、埼玉県の平均データでは、相続1件あたりの納付税額は約1,732万円、課税割合が10.12%です。
この平均データと比較してみると、納付税額は下回っていますが、課税割合はやや上回っています。課税される人の割合はやや多いほうといえます。
そのため、相続税に対してしっかりと準備を整えておくのが良いでしょう。
所沢市の地価事情
所沢市は、東京都と隣接しており、都心部へのアクセスが手軽なことから、東京都のベッドタウンとして市全体が機能しています。その結果、急激な人口増加が起こり県内5位の人口を誇る要注目の市となりました。
一方で、東川など水資源に恵まれていることから農業が行われており、現在でも市の北部には三富新田という農地が整備されています。さらに、狭山丘陵など自然が多く残っているため、緑豊かな風景も所沢市の魅力となっています。
所沢市の地価平均は約20万円、最も高額なのは約29万3,000円の所沢駅周辺です。所沢駅は市の中心駅として機能しており、駅周辺には商業施設やオフィスビルが立ち並ぶ繁華街が形成されています。
加えて、駅北西部にあるプロペ通りにはより多くの飲食店やビルが集中しており、休日には多くの人で賑わっています。また、駅周辺の繁華街を過ぎると住宅街が形成されていますので、生活拠点としても需要が高い地域となっています。
所沢市の所得と富裕層
次は、地価と同様に相続税額へ大きな影響を与える所得の状況を確かめていきましょう。
自治体名 | 相続税の納税義務者数 | 課税対象所得 | 1人あたりの所得 |
---|---|---|---|
所沢市 | 約16万4,000人 | 約5,700億円 | 約347万円 |
飯能市 | 約3万6,800人 | 約1,150億円 | 約312万円 |
狭山市 | 約7万2,500人 | 約2,260億円 | 約311万円 |
入間市 | 約6万9,000人 | 約2,180億円 | 約316万円 |
所沢エリアの各市は上記のような状況となっており、地価と同じように所沢市がやや所得が高くなっています。一方で、他の3市は地価のような違いはなく、ほぼ横ばいの所得状況となっています。
ですので、所得から相続税を考えると所沢市は相続税額がやや高くなる可能性があります。
所沢エリアはベッドタウンとして需要が高く、自然が残っていますので再び再開発が行われる可能性もあります。そこで、地価の変遷や再開発の情報を集めて、適切な相続税対策を行う必要性が高まっています。
所沢市の税理士事情
適切な相続税対策を講じるためには、地元の税理士の力を借りることが必須となります。では、所沢エリアに在籍している税理士はどの程度いるのでしょうか?
自治体名 | 在籍税理士数 |
---|---|
所沢市 | 178名 |
飯能市 | 34名 |
狭山市 | 54名 |
入間市 | 46名 |
所沢エリアの各市には上記のように税理士が在籍しており、エリア合計で312名の税理士がいます。エリア内の1年間の相続税申告件数は958件、実際に課税された件数は749件ですので、税理士はやや不足気味であるといえるでしょう。
市別に見てみると所沢市が最も多く飯能市が最も少なくなっています。
飯能市、狭山市、入間市で税理士を探す場合には、地元だけでなく所沢市に在籍している税理士も選択肢に入ります。複数の税理士事務所へ無料相談へ行き、地元の税理士に依頼できない場合の候補を見つけておくことが大切です。
また、相続税対策は生前から行えるものがあり、準備度合いによってどれだけ負担を軽くできるかが決定します。相続税と聞くと他人事のように考えがちですが、自分にも関係があることだと考えを改めて、入念に準備を行い的確な相続税対策を行いましょう。