相続税申告に必要な添付書類まとめ

遺産相続が発生して、相続財産の総額が相続税の基礎控除額を超えた場合は、相続税申告の必要があります。
また、「小規模宅地等の特例」や配偶者の税額軽減」の適用を受ければ、相続税が発生しない相続人の方に関しても、特例を適用させるために相続税申告が必要となります。

そこで今回は、相続税申告に必要となる数多くの添付書類について、一挙紹介します!

1.役所で取得する書類

(1)相続人が自分で取得する書類

相続人全員の印鑑証明書

遺産相続の各種手続きには、かなりの頻度で相続人全員の印鑑証明書の添付が必要となります。相続税申告の際にはもちろんのこと、遺産分割協議書の提出が必要な不動産の「相続登記」や銀行口座の「名義変更」などの際にも、遺産分割協議書に捺印した印鑑証明書の添付が必要となります。仮に印鑑登録をしていない相続人がいる場合は、まず印鑑登録をする必要があります。

印鑑登録できる印鑑のサイズは、1辺8mm以上、25mm以下の正方形の中に、印影が収まる印鑑でなければなりません。印鑑証明書は本人以外の代理人でも取得が可能ですが、税理士が直接取得することはできないので、必ず相続人の側で準備しなければなりません。発行3ヶ月以内のものが必要となりますので、取得時期に注意しましょう。

なお、印鑑証明書はコピーではなく原本の提出が必要です。金融機関や登記などの手続きにも利用しますので、必要な枚数分まとめて取得しておくと良いでしょう。

固定資産税評価証明書(相続登記に必要)

相続財産に不動産が含まれている場合は、固定資産税評価証明書が必要となります。ちなみに、固定資産税評価額とは、総務大臣が定めた固定資産評価基準に基づいて、知事もしくは市町村長が決定した評価額をいいます。固定資産税評価証明書の取得先は、取得しようとする不動産がどこにあるのかによって変わってきます。東京都23区の不動産の場合は「都税事務所」、23区外の場合は市役所などで取得することができます。

固定資産税評価証明書は、原則、その不動産の所有者しか取得ができません。相続の場合は所有者が死亡しているため、その相続人が取得します。ただ、相続人が取得する際には、本人が死亡していることを証明する書類として「死亡年月日が記載された所有者本人の戸籍謄本」、「申請者本人である相続人自身の戸籍謄本及び身分証明書」などが必要となりますので、予め準備しておきましょう。

この2つの書類は必ず相続人自身で準備しましょう。

(2)税理士に依頼して取得できる書類

次に、相続税申告を税理士に依頼すれば、税理士が本人に代わって職権で取得することができる書類をご紹介します。自分で取得しようとすると大変な労力を費やすことになりますので、できる限り税理士に依頼しましょう。

被相続人の除籍謄本

人が結婚、離婚、死亡、転籍した場合には、もともと入っていた戸籍から除かれることになります。死亡などによって戸籍に在籍する人が誰もいなくなった戸籍のことを除籍謄本といいます。死亡以外にも、本籍地を変更した場合などに除籍されます。ただ、住民票を変更しただけでは除籍はされません。

被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本

これを具体的に言うと、次の3点が該当します。

「戸籍謄本・抄本」

いわゆる通常の戸籍のことです。現在本籍のある役所で取得することができます。あくまで本籍地ですので、住民票の住所とは必ずしも一致しませんので注意しましょう。死亡した人の本籍地がわからない場合は、運転免許証などで確認しましょう。

「改正原戸籍」

これは法改正される前の戸籍のことをいいます。法改正前の離婚歴や子供の情報などはこれを取得することで確認します。

「除籍謄本」

先ほどの解説の通りです。

相続人全員の戸籍謄本

相続人それぞれの本籍地において取得する必要があります。

相続人全員の住民票

相続人それぞれの現在の住所地の役所で取得します。

不動産の登記簿謄本

登記簿謄本は、相続不動産が所在する地域を管轄する法務局で取得することができます。

このように、相続税申告のために各種の戸籍謄本の取得が必要となります。これらすべてを相続人自身で取得するためには、何日も仕事を休んで役所に行ったりしなければならないため、できる限り税理士に依頼することをおすすめします。

2.役所以外で取得する書類

公的な書類以外のもので、相続人が自分で準備しなければならない書類について解説します。

(1)被相続人の財産に関する書類

現預金関係:預金残高証明書

相続税を正しく計算するためには、まず現預金の確認は基本事項となります。銀行において「預金残高証明書」を取得するとともに、定期預金などの場合は「既経過利息計算書」もあわせて取得しましょう。また、これらに添える形で被相続人及び家族全員の過去の通帳のコピーなどが必要となります。なお、これらを確認することで、過去3年間に贈与がなかったかどうかを確認します。

ちなみに、相続前3年以内の贈与については相続税の課税対象となります。たとえこの提出を拒んだところで、税務署は金融機関に対して照会をかけることができますので、必ずバレてしまいます。

不動産関係

相続財産に不動産が含まれている場合は、その価値を適正に評価するために以下のような書類が必要になります。(一部役所で取得する書類も含んで記載しています。)

【建物の場合】
  • 全部事項証明書(法務局で取得可能)
  • 固定資産税評価証明書(都税事務所または市町村の役所)
  • 間取り図面
  • 賃貸物件の場合は賃貸借契約書(見当たらない場合は、管理会社などに確認します)
【土地の場合】
  • 全部事項証明書(法務局で取得可能)
  • 固定資産税評価証明書(都税事務所または市町村の役所)
  • 地積測量図または公図の写し(法務局で取得可能)
  • 実測図
  • 土地を貸している場合は賃貸借契約書

これらのものを本人の死後、相続人がすべて探し出すのはかなり骨の折れる作業です。そのため、残される家族のことを考えるのであれば、事前に相続税に強い税理士に相談するなどして「財産目録」を作成しておくことをおすすめします。

(2)被相続人の債務に関する書類

相続税申告において絶対に忘れてはならないのが「被相続人の債務」です。いくら相続財産が多くても債務超過であれば相続税は課税されません。まずは以下のような書類を準備しましょう。

  • 借入先金融機関の残高証明書
  • クレジットカードローンなどの残債のわかる書類
  • 借り入れをしている場合は、金銭消費貸借契約書
  • 未払となっている請求書(病院に支払う医療費などは必ず確認しましょう)
  • 課税通知書や納付書(税金の滞納について確認が必要です)
  • 葬儀費用について(葬儀費用も債務として扱います。領収書、香典帳、諸経費控帳などが必要となります。また、心付けなどの領収書が出ないものについてもすべて書き出しましょう)

(3)遺言書

遺言書には、公正証書遺言、自筆証書遺言、秘密証書遺言の3種類があります。

関連記事
遺言書
遺言とは?自筆証書遺言と公正証書遺言と秘密証書遺言の違い
お父さん 「最近、世の中では「終活」というのが流行っているみたいだね。お父さんも何かやっているんですか?」 相続おじ…

自筆証書遺言と秘密証書遺遺言であれば、自宅のどこかに保管されていることが多いです。生前に弁護士や司法書士、行政書士にお世話になっていれば、事務所で保管しているケースもあるのでご確認ください。

これらの遺言書については、発見後すぐに開封することはできません。もしも遺言書が見つかったら、家庭裁判所において「検認」という手続きを行う必要がありますので覚えておきましょう。

公正証書遺言については原本が公証役場に保管されています。仮に自宅に遺言書がない場合、公正証書遺言がないかどうか念のため公証役場に問い合わせをして確認をしましょう。この遺言方式では検認は必要ありません。

(4)遺産分割協議書

遺言によらず、遺産分割協議を行い遺産分割する場合に必要な添付書類です。

遺産分割協議が合意に達したら、遺産分割協議書を作成して、相続人全員で署名捺印しなければなりません。この際の捺印は実印となり印鑑証明書の添付が必要となります。なお、遺産分割協議書は相続人自身でも作成することが可能です。

3.必要書類チェックリスト

相続税申告に必要な書類の一覧をまとめてみました。印刷してご利用ください。
(注:当チェックリストを利用して損害を被った場合でも、当サイトの運営会社は責任を負いかねますので、あくまでもご自身の責任にてご利用ください。)

項目必要書類チェック
添付書類・遺言書または遺産分割協議書
・相続人全員の印鑑証明書
・相続放棄がある場合、家庭裁判所の証明書
・戸籍謄本、附票の写し
・被相続人の略歴、相続関係図
・相続人に障害者がいる場合、障害者手帳の写し
・相続人に未成年者がいる場合、特別代理人選任の審判書
 
不動産・土地建物の固定資産評価証明書
・土地建物の登記簿謄本(全部事項証明書)
・住宅地図
・公図または実測図等
・賃貸物件の場合は賃貸契約書
 
有価証券・上場株式、公社債、投資信託等の残高証明書
・取引相場のない株式の場合
-相続開始直前3期分の決算書・申告書
-株主名簿
-会社所有の土地建物の固定資産評価証明書
 
預貯金・相続開始日の残高証明書
・通帳の写し
 
生命保険金・生命保険金の支払通知書 
退職金・退職金の支払通知書 
その他財産・現金、家財、電話加入権、貴金属、絵画骨董等の明細
・ゴルフ会員権等の証書の写し
・未収給与、年金等の明細
・死亡前3年以内の被相続人からの贈与税の申告書、贈与契約書
 
債務・借入金明細書、残高証明書
・未払い税金、未払い医療費等の領収書
 
葬式費用・葬式費用の明細(領収書、メモ等) 

4.各種証明書の入手先

入手先
(発行機関)
必要書類等
市役所・区役所戸籍謄本、戸籍謄本の附票、戸籍抄本
除籍謄本
印鑑証明書
固定資産評価証明書
固定資産課税台帳
住民票
納税証明(住民税)
所得証明(住民税)
法務局法人登記簿謄本
法人印鑑証明書
不動産登記簿謄本
地積測量図
公図
身分証明(成年被後見人等)
税務署路線価図または評価倍率表
納税証明(所得税)
所得証明(所得税)
家庭裁判所検認の証明
公正役場公正証書

相続税に強い税理士が問題を解決いたします

相続税申告は税理士によって力量の差がはっきりと現れます。
相続税について、下記のような不安・課題を抱えている方は、相続税に強い税理士にご相談ください。

  1. 相続税をなるべく安くしたい
  2. 税務調査が怖い
  3. 評価が難しい土地がある
  4. 相続関連のいろいろな手続きが面倒で困っている
  5. 生前対策をしたいが、何をしたら良いかわからない

相続発生前後を問わず、相続に関連する問題に対して、税理士はあなたの味方になりますので、まずは気軽に相談されることをオススメいたします。

都道府県から相続税に強い税理士を探す
この記事が役に立ったらシェアしてください!
相続税申告は自分でできる?税理士に依頼するべきか? »

GoogleAdsense関連コンテンツ