準確定申告に必要な年金の源泉徴収票

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保険料控除 配偶者控除

個人事業主が亡くなると「準確定申告」を行いますが、実は亡くなったのが個人事業主でなくても申告が必要な場合があります。代表的な例は、一定の年金受給者です。年金受給者の準確定申告には、年金の源泉徴収票を用意するなど準備も必要です。

ここでは、準確定申告と年金の源泉徴収に焦点をあてて解説します。

1.準確定申告が必要な場合

亡くなった人が一定の条件に当てはまる場合、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に、準確定申告をする必要があります。年金受給者で準確定申告が必要な場合は、次のとおりです。

①個人事業主

年金受給者で、その年の1月1日から亡くなる日まで個人事業を営んでいる場合は、準確定申告をする必要があります。

②公的年金等の収入が400万円超

亡くなった年の公的年金等の収入が400万円を超える場合は、準確定申告が必要です。

③他の所得が20万円超

公的年金等の収入が400万円以下の場合でも、その他の所得が20万円を超える場合は準確定申告が必要です。ここでの「20万円」は収入ではなく所得なので、注意が必要です。

④各種の控除を受ける場合

受給している年金は、源泉所得税が徴収されている場合も多くあります。医療費控除や介護保険などの社会保険料控除、地震保険料控除といった所得控除を受ける場合は、準確定申告をすると、徴収済の源泉所得税の一部が戻ってくる場合があります。所得控除は、死亡日までに亡くなった人が支払った金額が対象です。配偶者控除や扶養控除などは、死亡日の現況で判断します。

生存時に確定申告をしていた場合、準確定申告書は死亡当時の納税地の税務署に提出します。生存時に確定申告をしていなかった場合は、亡くなった人の住所地を所轄する税務署に提出します。準確定申告書には、氏名、住所、被相続人との続柄など各相続人の情報を記入した付表を添付する必要があります。
また、相続人が2人以上いる場合は、原則、各相続人が連署した準確定申告書を提出します。

【関連】準確定申告書と付表の書き方(記入例つき)

2.年金の源泉徴収票

年金には、公的年金と企業年金があります。公的年金は、日本国内に住所のあるすべての人が加入を義務づけられている、国が行う年金です。企業年金は、企業がその企業に勤めていた人に対して行う年金です。
通常年金の源泉徴収票は、公的年金の場合は日本年金機構から、企業年金の場合は勤めていた企業の年金基金や企業年金連合会などから、自動的に送付されてきます。
では、準確定申告を行う場合はどうでしょうか。

2-1.源泉徴収票の送付

公的年金の場合は、通常の源泉徴収票とは違い、死亡届を提出した人宛に準確定申告用の源泉徴収票が送られてきます。準確定申告用の源泉徴収票は、通常の源泉徴収票のタイトル部分に「準確」と記載があります。

企業年金の場合は、その企業の年金基金等によりますが、通常、年金基金等に対して、年金受給を停止する手続きなどの死亡の手続きを行えば、源泉徴収票が送付されます。もし源泉徴収票を紛失しても、再発行してもらえます。最寄りの年金事務所や、企業の年金基金等に連絡しましょう。

2-2.送付時期

年金の源泉徴収票は、年金受給を停止する手続きなどを行ってから送付されるまでに2~3か月程度かかる場合があります。準確定申告は、4か月以内に行う必要があるため、あまり時間がありません。

公的年金の源泉徴収票が届かない場合は、年金証書など亡くなった人の基礎年金番号を手元に置いて、最寄りの年金事務所に連絡するか、日本年金機構の「ねんきんダイヤル」に発送時期の確認を行います。一般的には、最寄りの年金事務所に連絡した方が、早く届く場合が多いようです。企業年金の場合は、その企業の年金基金等に連絡し発送時期の確認を行います。

2-3.申告期限に間に合わない場合

では、申告期限に源泉徴収票が間に合わない場合は、どうすればよいのでしょうか。申告期限に源泉徴収票が間に合わない場合は、ひとまず源泉徴収票を添付しない形で確定申告書を作成・提出し、源泉徴収票が届いたら、追って税務署に提出します。

特に支払う税額がある場合、準確定申告を提出期限までに行わないと、延滞税等を支払わなければならない可能性もあるので注意が必要です。税金が還付される場合は、準確定申告を提出期限までに行わなくても、税金の還付額が少なくなるなどの影響はありません。

しかし、納付・還付のいずれの場合でも、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に準確定申告ができるよう、早めに準備を始めることが大事です。

3.未支給年金

未支給年金とは、亡くなった人が本来存命中にもらうはずだった未払いの年金のことです。
未支給年金は、対象者が亡くなったからといって消えるものではなく、遺族へ支払われます。未支給年金は受け取った遺族の一時所得となるため、準確定申告に含める必要はありません。一時所得には50万円の特別控除があるため、一般的には未支給年金に税金がかかることは少ないといえるでしょう。

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