ゴルフ会員権を相続したらどうすればいい?

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相続時には思わぬものが資産として扱われることがあります。例えば「ゴルフ会員権」もその一つです。
ゴルフ会員権も財産として扱われ、相続税の評価方法が決められています。安いものであれば数十万円程度、高いものであれば数千万円にも達することもあります。

そこで、ゴルフ会員権を相続したらどうすれば良いか、また、相続税申告におけるゴルフ会員権の評価方法について解説します。

1.ゴルフ会員権とは?

まず初めに、そもそもゴルフ会員権とは何かを説明します。

1-1.会員制ゴルフ場の利用権

ゴルフ会員権とは、会員制のゴルフ場を利用できる権利のことを言います。多くのゴルフ場が株式形式、または保証金形式(退会時に返金される)として、この利用権を発行しています。したがって、一般的には市場で取引がされており、資産としての一面を持っていることが特徴です。

なお、ゴルフ会員権の中には、単にゴルフ場を利用し、プレイする権利を保有するだけのものもあります。つまり、資産としての性質を持ちません。こちらは相続時には申告する必要がありません。

被相続人の遺産の中にゴルフ会員権があるときは、資産としての性質があるのかないのかをまず確認するようにしましょう。

1-2.ゴルフ会員権を相続する際に必要なこと

ゴルフ会員権を相続、もしくは贈与する際には事前に「ゴルフ会員権証券」の確認をしておく必要があります。このゴルフ会員証券とは、ゴルフ場名や額面金額、被相続人の名前が記載されている証券です。これが無ければ、被相続人がゴルフ場の会員であると認められません。あらかじめ、事前に確認をしておきましょう。

また、ゴルフ会員権は1人しか相続することができないことが原則です。「相続同意書」を作成して、代表相続人が相続の手続きをする必要があります。そのほか、「戸籍謄本」や「印鑑証明書」が必要なケースも多いです。ゴルフ場ごとに異なるため、会員権を発行しているゴルフ場に問い合わせるか、または税理士などの専門家に相談をすると良いでしょう。

2.取引相場の有無による相続税の評価方法の違い

ゴルフ会員権は、その取引相場の有無によって相続税の評価方法が変わります。そこで取引相場のある会員権、ない会員権、それぞれの評価方法を詳しく説明していきます。

2-1.取引相場のある会員権の評価方法

取引相場があるゴルフ会員権は、被相続人の亡くなった日(課税時期)の取引価格の70%を評価額として計算します。ただし、取引価格に含まれない預託金等の返還を受けられる場合等には、これも評価額に含みます。

ケース(1)課税時価において直ちに返還を受けられる預託金等があるケース

ゴルフ会員権の評価額=取引価格×70%+返還される預託金等

ケース(2)課税時期から一定の期間を経た後に、返還を受けられる預託金等があるケース

ゴルフ会員権の評価額=取引価格×70%+現在価値

※「現在価値」とは預託金等を運用した際に返還される金額を指します。

2-2.取引相場のない会員権の評価方法

取引相場がないゴルフ会員権の場合は、その会員権の種類によって評価方法が異なります。大きく3つのケースがあるので、当てはまる評価方法にて評価額を計算しましょう。

(1)株主のみがゴルフクラブ会員になれる会員権

財産評価基本通達に従って、課税時期の株式価格を評価しそれが評価額になります。

(2)株主で、預託をすれば会員になれる会員権

この場合は株式と預託金等を区別して、評価額を計算します。なお、株式価格を評価する場合には、ケース(1)の計算式に従い計算をします。また、預託金等は、直ちに返還を受けられるか否かにより計算方法が変わります。

なお、直ちに返還を受けられる場合は、その預託金をそのまま評価額とします。また、期間を経てから返還を受ける場合は、運用後の現在価値が評価額です。

(3)預託をしなければ会員になれない会員権

預託金等だけの場合は、その預託金が直ちに返還されるかで評価額が異なります。直ちに受けられる場合はそのまま評価額とし、期間を経る必要がある場合は現在価値となります。

3.ゴルフ会員権を相続したときの手続き方法

ゴルフ会員権を相続した後には、その会員権を「売却する場合」と「利用する場合」の2つが考えられます。それぞれのケースに合わせて、手続き方法とそのポイントを説明します。

3-1.売却する

ゴルフ会員権を相続しても、相続人がゴルフをしない場合にはゴルフ会員権を売却することになります。この場合の手続き手順は、次の通りです。

①ゴルフ場にて名義変更の手続きを取る

ゴルフ会員権証券によっては、証券の名義変更をしなければ市場で売却できないものもあります。あらかじめゴルフ場にて確認をして、手続きを済ませておきましょう。

②ゴルフ会員権を市場で売却する

ゴルフ会員権の売却は、専門の販売業者を通して行うことが一般的です。仲介業者を通じて売却をしましょう。なお、この市価が評価額の基準となります。

同じゴルフ会員権でも売値と買値は異なります。また、地域やゴルフ場によっても異なります。
東京であれば、安いところは10万円くらいから、高いところは3,000万円を超えています。
詳しくは、相場情報を参照ください。

【外部サイト】日本ゴルフ同友会

③相続税・所得税を納税する

ゴルフ会員権を取得した時点で相続税の納税義務が発生しています。ただし、相続税を納めるタイミングは、売却して現金を手に入れてから納税することが多いです。

また、売却時に利益が発生した時には「所得税」が発生します。この所得税は、売却益(売却収益ー(取得費用+売却費用))に対して譲渡所得として課せられます。なお、相続後、3年以内に売却をすると、「相続税の取得費加算」という軽減措置を受けられます。

【関連】相続税の取得費加算

3-2.利用する

相続人がゴルフをプレイする場合、相続したゴルフ会員権を利用することも可能です。この場合の手続き手順は、次の通りです。

①ゴルフ場にて名義変更の手続きを取る

各ゴルフ場には名義変更の手続きを取る場所があったり、書類が置かれていたりします。これらを使って、被相続人から相続人に名義変更の手続きをします。なお、名義変更の時点で相続税申告の義務が発生します。

②ゴルフ場が入会審査を行う

ゴルフ場の入会規則に従って、相続人の属性を審査します。審査内容はゴルフ場によって異なります。

③名義書換料を支払う

ゴルフ利用権の審査に通ったら、名義書換料をゴルフ場に支払います。この書換料の支払が完了すると、無事にゴルフ会員権を利用できるようになります。
名義書換料は数十万円から数百万円までとゴルフ場によって異なりますが、それなりに高額になりますので、ご注意ください。

4.まとめ

ゴルフ会員権の説明から、相続時の評価方法、またを相続する手続きについて見てきました。ゴルフ会員権も資産として扱われるため、正しく申告をしないと税務署から指摘されることもあります。
分からないことは税理士に相談をして、正しく申告をできるようにしましょう。

4-1.家族がプレーしないなら生前の売却を

また、まだ存命中の被相続人に当たる方がゴルフ会員権を所有しており、家族がゴルフをまったくプレーしないのであれば、生前にご自分でゴルフ会員権を売却されるのが望ましいでしょう。
ゴルフをしない家族にとっては、ゴルフ会員権は迷惑な財産にすぎないからです。

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