宇治エリアの相続と税理士事情

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京都 宇治 平等院

京都府の南部に位置する5つの市である、宇治市、城陽市、八幡市、京田辺市、木津川市。古き良き文化が魅力的な京都のこれらの市には、どのような相続の特徴があるのでしょうか?

1.宇治エリアの相続事情

宇治市、城陽市、八幡市、京田辺市、木津川市は、宇治税務署の管轄となっており、これらの市の相続が合計されたデータとなっています。他にも、井手町や久御山長などが含まれており、実際には合計で12の地域が合わさったデータです。

宇治エリアの相続税の申告件数は498件、実際に課税されたのは376件です。課税割合は7.80%、相続1件あたりの納付税額は1,400万円となっています。京都市の平均データでは、1件あたりの納付税額が約1,900万円、課税割合は9.09%です。

この平均データと比べてみると、宇治エリアの1件あたりの納付税額、課税割合はともに平均を下回っています。宇治エリアの相続の特徴として、市内では平均を下回っているものの、全国的に見れば課税割合は高い数字となっていることが挙げられます。

ただし、宇治エリアは多くの地域のデータが合算しているため、実際には相続税の発生率ばらつきがあり、主要な都市部に集中していると考えられます。そのため、全域で相続が起きやすいとはいえないでしょう。

2.宇治エリアの地価事情

宇治エリアは課税割合が高い地域です。そこで、相続の主要地となっている思われる代表的な地域の特徴などから、地価の動向を探っていきましょう。

2-1.代表的な地域と地価

2-1-1.宇治市

エリアの代表となっており、京都府の南部に位置する宇治市。抹茶の街として全国的に知られています。都市開発によって農地は減少していますが、今なお宇治市の伝統的な産業として茶業は発展しています。

宇治市は京都市や大阪に近いことから、商業よりも住宅地として人気を集めていました。その人気に伴い宇治市の各地で宅地開発が行われ、開発に合わせて爆発的に人口が増えていきました。現在でもその名残があり、全域で住宅地として活用されています。

宇治市全体の地価平均は約12万円で、地価が最も高額な地域は約17万円の六地蔵駅周辺です。六地蔵駅は、京阪電鉄、JR西日本、京都市交通局の3種類の駅が立ち並んでいます。特に、京阪電鉄とJR西日本の駅は距離が近いことから、この2つの駅周辺は商業地として発展しています。

また、この地域はちょうど京都市との市境になっており、2つの地域の市民が利用します。京都市内と京都市外、2つの地域を行き来する際には拠点にもなり得るため、鉄道の利便さが地価の上昇に関係していると考えられます。

2-1-2.城陽市

京都市の南部にあり、京都市と習志野中間に位置する城陽市。正道官衙遺跡や水度神社などの国の重要文化財が点在しています。さらに、京都サンガFCのホームタウンであるため、サッカーが好きな方なら一度は聞いたことがある市かもしれません。

城陽市の人工は約8万人ですが、面積が狭いことから人口密度が高い地域となっています。ただし、1990年頃をピークに人工は減少傾向にあり、ピーク時に比べると5,000人ほど少なくなっています。

城陽市全体の地価平均は約9万円で、最も地価が高額なのは地価平均約12万円の寺田駅周辺です。JR西日本のこの駅は、地理的に京都方面と奈良方面、2つの地域へのアクセス拠点となっており、どちらへも手軽に行けることから需要が高い駅となっています。

また、近くには高速道路のジャンクションがあることから、自動車でのアクセスの拠点にもなります。こうした各交通網が揃っている地域だからこそ、発展しやすく地価が上昇していると考えられます。

2-1-3.八幡市

京都府の南部に位置し、京都市や大阪府と隣接している八幡市。市内には、日本三大八幡宮の石清水八幡宮があることで、観光客からも人気を集める地域です。さらに、竹取物語のモデルとなった都市ともいわれており、歴史あふれる魅力の市となっています。

八幡市は、大阪府に隣接していることから、昔から住宅地として注目されていました。そして、相次いで団地などの大型住宅が建設されたことから、大阪市のベッドタウンとして一躍人気を集めていました。その結果、短期間で人口が2倍になるほどの人が集まったそうです。

ただ、1990~1995年をピークに徐々に人口は減少しており、僅かずつですが今でも人口減少が見られています。八幡市全体の地価平均は約8万5,000円、最も地価が高額なのは約18万円の京阪東ローズタウンです。

この地域は1970年ごろから開発が進められた、八幡市の住宅街の中心的な地域です。古い街のように思えますが、2007年からは新たな再開発が進められています。現在でも一部は造成工事が行われており、今後も住宅街の拡大が予想されています。

2-1-4.京田辺市

大阪府と奈良県に隣接しており、3つの府県が集まる中央部に位置する京田辺市。かねてより、周辺地域の行政、経済、文化を支える中心部として発展している、重要な地域となっています。

現在は同志社大学の2つのキャンパスがあることから、20代前後の若い世代の流入も多く、市全体でも年々人口が増え続けています。特に、交通網がしっかりと整備されたことから、京都市、大阪市のベッドタウンとしての機能が強くなり、この影響でも人口を増やし続けています。

京田辺市全体の地価平均は約11万円、最も地価が高額なのは京阪東ローズタウンの約18万円です。実は、京阪東ローズタウンは八幡市と京田辺市をまたぐように広がっており、どちらの地域でも地価が高額化しています。

地価約17万円で2番目に地価の高い地域である松井山手駅周辺は、京阪東ローズタウンにある中心駅として機能しており、ここでもこの地域の地価の高さを証明しています。京阪東ローズタウンの大半は京田辺市に属しているため、市内でも特に注意が必要な地域です。

2-1-5.木津川市

京都府の最南端に位置し、奈良県と隣接している木津川市。2007年に3つの町が合併して生まれた比較的新しい市です。市の名前となっている木津川が市の中央を流れており、川に沿って平野が広がるため、川の街といえるかもしれません。

木津川市は、近畿地方の主要都市である京都市と大阪市に近く、奈良市の中央部までは約8kmと非常に近い地理の状況が特徴です。そのため、各都市のベッドタウンとしての機能が強くなっており、南西部には相楽ニュータウンという広い住宅地が形成されています。

木津川市全体の地価平均は約6万5,000円、最も地価が高額なのは約12万円の高の原周辺です。この地域は、ちょうど奈良県との県境に位置するところです。特に、相楽ニュータウンとなるのはこの地域ですので、現在でも需要の高さが伺えます。

ただ、木津川市の地価は下落傾向にあり、高の原駅周辺のみが地価の上昇が見られています。その一方で、人口は年々増加しており、地価の動向が読みにくい市です。急激に需要が伸びる可能性もありますので、しっかりと地価の動向を把握しておきましょう。

2-2.地価の特徴

宇治エリアの各市を地価の高い順に並べると、宇治市、京田辺市、城陽市、八幡市、木津川市となります。地価の高い地域には、ベッドタウンとしての機能がどれだけ高いかが関係していると考えられます。

宇治エリアはどの地域も京都市や大阪府、奈良県のベッドタウンとなり得るため、ある種の住民の取り合いが発生しています。そのため、交通網の整備や単純な近さなど、メリットが多いところほど人が集まりやすく、発展度が低いところは人口が減り地価が安くなっています。

実際に、地価の安い八幡市や木津川市では、人口が減少傾向にあり、人気の地域以外では地価も横ばいか下降気味です。ただし、宇治エリアの中で人口と地価が増え続けているのは、京田辺市のみです。

宇治市においても人口は減少しており、市全体の地価や高額なところでは、京田辺市とほぼ変わらない価格になりつつあります。今後需要が高くなっていけば、エリアの中心都市が移る可能性もあるため、京田辺市は特に地価に注意が必要な市となっています。

3.所得と富裕層

地域によってばらつきはあるものの、地価や人口が増え続けている宇治エリア。相続税が発生しやすいこの地域の所得は、高額なのでしょうか?それとも低いのでしょうか?

自治体名納税義務者数課税対象所得1人あたりの課税対象所得
宇治市約8万人約2,500億円約310万円
城陽市約3万3,000人約980億円約300万円
八幡市約3万人約940億円約310万円
京田辺市約2万8,000人約1,020億円約360万円
木津川市約3万人約1,050億円約350万円

宇治エリアの各市の所得状況は上記のようになっています。所得を高い順に並べると、京田辺市、木津川市、宇治市、八幡市、城陽市となります。特に、京田辺市と木津川市は、頭一つ抜けて高額ですので、富裕層が多く生活しているといえます。地価では宇治市よりも低かった京田辺市ですが、所得では大きく上回っており、逆転していることがわかります。

また、注目なのは木津川市です。木津川市は地価が最も安い地域でしたが、所得は2番目に高額で、他の地域よりも大きく差をつけています。地価が安く所得が高い場合に考えられるのは、マンションよりも一軒家の需要が高く、持ち家率も高くなっていることです。

つまり、木津川市で生活している人の多くは一軒家を所持している可能性が高いため、相続も不動産がメインとなり、高額な所得と合わせて相続税が発生しやすいと考えられます。

これらのデータから、宇治市、京田辺市、木津川市では特に税理士による相続税対策が必要です。しかし、城陽市と八幡市も所得は比較的高額ですので、油断をしないよう忘れずに準備をしておきましょう。

4.宇治エリアの税理士事情

地価と所得、どちらも高額になりやすい要素を含んでいる宇治エリア。ただ、地価と所得が少しアンバランスなことから、1件あたりの納付税額はそこまで高額ではありません。しかし、相続税は課税されやすい地域ですので、税理士による対策をしっかりと準備しておく必要があります。

自治体名在籍税理士数
宇治市91名
城陽市25名
八幡市17名
京田辺市28名
木津川市25名

宇治エリアの各市の在籍税理士は上記のような分布となっており、合計で186名の税理士が在籍しています。宇治エリアの1年間の課税件数は376件であることから、在籍税理士数は不足しているといえます。

また、宇治エリアは12の市や町が合算しているデータです。5つの市以外では税理士が在籍していない地域もあり、このエリアの税理士需要は非常に高いと思われます。そのため、相続に強い実力のある税理士は、取り合いとなる可能性が高く、いざという時に依頼できない可能性もあります。

そこで、相続が始まったらすぐに依頼できるように、相続の開始前から税理を探しておきましょう。さらに、可能であれば生前からできる対策を講じておき、効率的に対策を始めることも有効です。

地価の変化が起こりやすい宇治エリアだからこそ、地元の税理士の力が必要です。今から情報を集めておき、上手な相続税対策を始めましょう。

宇治エリアの相続税に強い税理士

【参考】宇治エリア内の相続関連機関一覧

宇治エリア内の相続に関連する各種機関の連絡先一覧をまとめました(2017年11月現在)。ただし、変更される可能性があることをご了承ください。

機関名住所TEL
西宮税務署〒611-8588
京都府宇治市大久保町井ノ尻60-3
0774-44-4141
山城広域振興局
企画総務部税務室
〒611-0021
京都府宇治市宇治若森7-6
0774-23-5400
宇治市役所〒611-8501
京都府宇治市宇治琵琶33番地
0774-22-3141(代表)
城陽市役所〒610-0195
京都府城陽市寺田東ノ口16・17
0774-52-1111(代表)
八幡市役所〒614-8501
京都府八幡市八幡園内75
075-983-1111(代表)
京田辺市役所〒610-0393
京都府京田辺市田辺80
0774-63-1122(代表)
木津川市役所〒619-0286
京都府木津川市木津南垣外110-9
0774-72-0501(代表)
京都地方法務局
宇治支局
〒611-0021
京都府宇治市宇治琵琶33-2
宇治法務合同庁舎
0774-24-4121(代表)
京都地方法務局
木津出張所
〒619-0214
京都府木津川市木津駅前一丁目50番地
木津地方合同庁舎2F
0774-72-0265(代表)
宇治公証役場〒611-0021
京都府宇治市宇治壱番132-4
谷口ビル2階
0774-23-8220
京都家庭裁判所〒606-0801
京都府京都市左京区下鴨宮河町1
075-722-7211(代表)
京都司法書士会〒604-0973
京都府京都市中京区柳馬場通夷川上ル
五丁目232番地の1
075-241-2666
京都弁護士会〒610-0971
京都府京都市中京区富小路通丸太町下ル
075-231-2378
南部法律相談センター
京田辺相談所
〒610-0034
京都府京田辺市田辺中央4-3-3 CIKビル
075-231-2378
南部法律相談センター
木津相談所
〒619-0214
京都府木津川市木津宮ノ堀149
075-231-2378

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