富田林エリアの相続と税理士事情

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大阪 富田林

大阪府の南西部に位置している富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市からなる富田林エリア。自然が豊かなこれらの地域では、持ち家率が高く相続との関係が深いエリアです。そこで、相続税の特徴や税理士の在籍状況を確かめていきましょう。

1.富田林エリアの相続事情

大阪府の南西部に位置する富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市。これらの市は富田林税務署の管轄となっており、相続税に関わるデータも合計されたものが発表されています。

富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市の2016年の相続税申告件数は555件、課税件数は437件です。相続1件あたりの納付税額は約1,300万円、課税割合は8.97%となっています。

大阪府の相続税の平均データは、1件あたりの納付税額は約1,944万円、課税割合は8.41%です。平均データと富田林税務署のデータを比較すると、1件あたりの納付税額は低いですが、課税割合は平均を上回っています。

そのため、富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市では、相続税が課税される可能性が高く、的確な対策が求められます。相続税の課税は、課税額にかかわらず行われるため、少しでも多くの遺産を相続するためにはしっかりと対策を講じましょう。

2.富田林エリアの地価事情

相続税が課税される可能性があるのが不動産です。そこで、地価から相続税の特徴を考えていきましょう。

2-1.代表的な地域と地価

2-1-1.富田林市

堺市の東部と隣接している富田林市。隣接している堺市やアクセスが容易な大阪市のベッドタウンとして宅地開発が行われています。さらに、保存地区に選定されていることから歴史的建造物や古くからの街並みが、現在でも残されています。

富田林市の地価平均は約7万8,400円、最も地価が高額なのは約10万8,500円の金剛です。大阪狭山市との市境にあたる地域で、金剛駅は大阪狭山市側にあります。駅の周辺は広く住宅街や団地が形成されており、商業施設は少ないのが特徴的です。

また、富田林市で2番目に高額なのは大阪狭山市駅周辺の地域で、こちらも大阪狭山市の市境となる地域です。実は、堺市の中心部へ行く鉄道路線が西武の大阪狭山市側にあるため、市境となる地域の地価が高額になっているのです。

一方で、富田林市の東部を走る鉄道路線には、中心駅となる富田林駅が建設されていますが、市内での地価は高くありません。つまり、富田林市は東部と西部で地価に差が現れており、西部のほうの地価が高くなっています。

2-1-2.河内長野市

大阪府の南東部に位置する河内長野市。河内長野市は、大阪都心部から距離が離れており、ベッドタウンとしては不便な地域です。しかし、全国有数の自然風景や歴史ある寺社が多いことから、各地で新興住宅地が形成されるなど高い人気を誇っています。

市内の経済活動では、商業がメインとなっていますが森林資源を活用した爪楊枝などの木製品の製造や出荷が盛んに行われています。加えて、都心部への通勤者も多いため、さまざまな産業によって市の経済が作られています。

河内長野市の地価平均は約7万7,000円、最も高額なのは約9万6,000円の千代田です。この地域は千代田駅を中心とした地域で、広く住宅街が形成されています。駅周辺には商業施設や工場が建設されており、公園や池も点在していることから生活拠点として選ばれる人気の地域です。

また、千代田駅からは大阪狭山市を通過し、堺市までアクセスができます。そのため、市外への通勤者にとっては交通の利便性が高い地域でもあります。住宅街の魅力と交通の利便性、どちらも兼ね備えていることから地価が上昇していると考えられます。

2-1-3.羽曳野市

堺市の東部と隣接している羽曳野市。古墳や遺跡などの歴史ある古代史跡が多い市です。市内は主に住宅地として活用されています。これは、古代史跡や寺社が点在していることから、商業地として活用するのが難しかったことが考えられます。

市内の経済では、現在でも農業が盛んです。特に、ブドウ栽培が盛んに行われており、ワインなどの特産品が品機を集めています。他にも、食品工場などが建設されていますが、その規模はあまり大きくありません。

羽曳野市の地価平均は約10万5,300円、最も地価が高額なのは約12万3,500万円の古市です。この地域は藤井寺市との市境にあたる地域で、住宅街が広く形成されています。実は、羽曳野市内では地価の下落が起きており、藤井寺市に近い地域がかろうじて地価が横ばいとなっています。

つまり、藤井寺市に近い地域の地価が相対的に高くなる傾向にあります。これは、羽曳野市内に鉄道路線が少なく、唯一の路線が藤井寺市を経由しているためです。そのため、交通の利便性が高い地域は藤井寺市に近くなり、こうした地価の特徴が生まれているのです。

2-1-4.藤井寺市

全国の市の中で5番目に面積が狭い藤井寺市。大阪市と堺市の中間部に位置していることから、都心部のベッドタウンとして機能しています。さらに、羽曳野市のように古墳などが点在しており、歴史ある地域としても知られています。

藤井寺市の地価平均は約16万3,500円、最も高額なのは約14万5,700円の藤井寺駅です。藤井寺駅は市民だけでなく、地理的な影響から羽曳野市民にとっても重要な拠点駅です。つまり、2つの市の需要が重なることで地価が上昇しています。

また、藤井寺駅は市の西部にありますが、東部にある道明寺駅周辺も人気の高い地域です。地価は約10万円と低いのですが、駅周辺が市街地化しており市の中心地として機能しています。

この2つの地域は同じ路線の駅なのですが、藤井寺駅のほうが都心部に近いため、利便性が高くなっています。藤井寺市は面積が狭いため、都心部に近い藤井寺駅に需要が集中しやすく、中心地域でもこうした地価の差が生まれていると考えられます。

2-1-5.大阪狭山市

堺市と富田林市に挟まれている大阪狭山市。府内では3番目に人口が少ない市です。しかし、都心部に非常に近いことから、ベッドタウンとしての人気は高くなっています。そのため、市内には住宅街が広く形成されています。

特に、市の南部に狭山ニュータウンが形成されるだけでなく、西部には堺市の新興住宅街と隣接しており、居住者が多い地域となっています。ただ、地価の面では異なった特徴が現れています。

大阪狭山市の地価平均は約9万9,700円、最も高額なのは市内東部にある約10万8,500円の金剛です。実は、大阪狭山市は東部に鉄道路線が整備されており、西南部には鉄道駅がありません。つまり、交通の利便性が高い東部のほうの地価が高額になっているのです。

また、富田林市も同じような状況となっており、大阪都心部へアクセスするためには金剛駅を経由しなければいけません。したがって、市内唯一の路線に近いだけでなく、富田林市からの需要増加によって、東部である金剛駅周辺の地価が高額になっているのです。

2-2.富田林エリアの地価の特徴

富田林エリアの地価を高い順に並べると、藤井寺市が最も高額で、羽曳野市、大阪狭山市、富田林市、河内長野市となります。さらに、藤井寺市は府内で10位の地価を誇りますが、他の市は全て20位以下となっています。

つまり、藤井寺市だけ地価が大きく上昇していることが分かります。このエリアの特徴として大阪都心部へのアクセス手段が限られていることが挙げられます。そのため、同じ市内でも沿線や路線によって地価が大きく変わっています。

一方、藤井寺市でも同じような影響はあるのですが、同じ路線の駅が東西に分かれて点在しているため、地価の地域差が生まれにくいことが考えられます。さらに、都心部へのアクセスが容易な路線が走っていることもあり、市全体の地価が高くなりやすいのです。

したがって、地価から考えると藤井寺市がこのエリアの相続の中心地域だと考えられます。ただし、地価が低い場所は土地の所有面積が広い可能性があります。面積が広いと土地の総評価額が高くなりますので注意が必要です。

3.富田林エリアの所得と富裕層

不動産と同じように相続税の課税が行われやすいのが預貯金です。そこで、富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市の所得状況から相続税が課税されやすい地域を考えていましょう。

自治体名所得税の納税義務者数課税対象所得1人あたりの所得
富田林市約4万6,000人約1,560億円約339万円
河内長野市約4万5,900人約1,490億円約324万円
羽曳野市約4万5,000人約1,400億円約311万円
藤井寺市約2万6,600人約875億円約328万円
大阪狭山市約2万4,400人約878億円約359万円

各市の1人あたりの所得を比較すると大阪狭山市が最も高く、富田林市、藤井寺市、河内長野市、羽曳野市という順になっています。特に、大阪狭山市は府内で6位にもなるほど高額な所得です。

大阪狭山市は新興住宅が形成されているだけでなく、都心部へのアクセスが容易な鉄道網が整備されています。そのため、他の地域よりも都心部への通勤が容易なため、富裕層が多く集まっているのだと考えられます。

また、地価と合わせて考えると地価が高額な藤井寺市は所得でも3番目に高額です。つまり、藤井寺市は地価と同じく相続税への対策が必要な地域といえます。加えて、地価が低い市でも所得が高額なため、所得や不動産の状況を生前に調べておき、必要に応じて適切な対策を講じることも必要です。

4.富田林エリアの税理士事情

地価と所得がバランスよく高い富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市では、相続税への備えが必要です。そこで、最後にこの地域の税理士事情を確かめていきましょう。

自治体名在籍税理士数
富田林市37名
河内長野市40名
羽曳野市27名
藤井寺市20名
大阪狭山市14名

富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市の在籍税理士を合計すると138名です。このエリアの1年間の相続税申告件数は555件、課税件数は437件ですので、税理士は不足しています。

市ごとに比較するとどこかに集中しているのではなく、全体を通して在籍税理士数が少ないことが分かります。そのため、地元や周囲の市で探すだけでなく、都心部でも相続に強い税理士を探すことが必要です。

また、このエリアは同じ市内でも地価に差が現れているのが特徴です。そこで、土地評価に強い税理士を探すことも、有効な相続税対策には欠かせません。相続の開始後には協議の時間すら取るのが難しいこともあります。相続が始まる前から税理士を探し始め、開始とともにスムーズに申告ができるように準備しておきましょう。

【参考】富田林エリア内の相続関連機関一覧

富田林市、河内長野市、羽曳野市、藤井寺市、大阪狭山市内の相続に関連する各種機関の連絡先一覧をまとめました(2018年12月現在)。ただし、変更される可能性があることをご了承ください。

機関名住所TEL
富田林税務署〒584-8501
大阪府富田林市若松町西2丁目1697番地1
0721-24-3281
(代表)
南河内府税事務所〒584-8531
大阪府富田林市寿町2-6-1
072-752-4111
(代表)
富田林市役所〒584-8511
大阪府富田林市常盤町1-1
0721-25-1000
(代表)
河内長野市役所〒586-8501
大阪府河内長野市原町一丁目1番1号
0721-25-1131
(代表)
羽曳野市役所〒583-8585
大阪府羽曳野市誉田4-1-1
072-958-1111
(代表)
藤井寺市役所〒583-8583
大阪府藤井寺市岡1丁目1番1号
072-939-1111
(代表)
大阪狭山市役所〒589-8501
大阪府大阪狭山市狭山一丁目2384番地の1
072-366-0011
(代表)
大阪法務局
富田林支局
〒584-0036
大阪府富田林市甲田一丁目7番2号
0721-23-2432
(代表)
大阪家庭裁判所
堺支部
〒590-0078
大阪府堺市堺区南瓦町2番28号
072-223-7001
大阪司法書士会〒540-0019
大阪府大阪市中央区和泉町1丁目1番6号
06-6941-5351
近畿税理士会
富田林支部
〒584-0025
大阪府富田林市若松町西2丁目1702-1
富田林納税協会3階
0721-25-6250
大阪弁護士会〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満1-12-5
06-6364-0251

 

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