実は教育資金贈与の特例を使わなくても非課税で贈与できます!

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祖父母が孫の教育資金を負担することは、一般的によく行われていることです。
大学生ともなれば多額の教育費がかかってくる中で、祖父母がその資金を工面してくれるというのは、子供の両親にとっても非常に助かります。

通常、自分以外の人に財産を譲り渡した場合には贈与税の対象となるのですが、「教育資金の一括贈与に係る非課税制度」という特例の適用を受けることによって一定額までは贈与税がかからなくなります。
しかし実はこの特例を使わなくても、教育資金を非課税で贈与できる方法があるのです。

1.教育資金贈与の特例とは

正式名称を「教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置」といい、2013年(平成25年)税制改正で創設された制度です。省略して「教育資金の非課税の特例」などと呼ばれます。
この特例は、両親や祖父母から30歳未満の子や孫に対しての教育資金の贈与については、受贈者1人につき1,500万円以内であれば贈与税が非課税になる制度で、今非常に話題性が高く、利用者も年々増加しています。

1-1.縛りがある

一括で1,500万円もの資金が非課税で贈与でき、更に暦年贈与との併用も可能という魅力的な制度ですが、その反面、金融機関と契約して、開設した口座に一括して教育資金を預け入れる必要があること、申請手続きや払い出し手続きが必要であることなど多くの縛りがあります。

また、金融機関の開設口座の資金を全て使い切ることができれば贈与税は一切かかりませんが、契約終了時点(受贈者が30歳に到達した時点)で残額がある場合には、相続税または贈与税が課される可能性があります。
贈与をした日から契約終了時点までに贈与者が死亡した場合には、相続開始前3年以内であっても相続財産に加算されることはありません。

1-2.適用要件

  • 受贈者は30歳未満であること。
  • 贈与者は直系尊属である曾祖父母、祖父母、父母等であること。
  • 金融機関と教育資金管理契約を結び、開設した口座にその教育資金を一括で預け入れること。
  • 口座から資金を払い出す場合には、教育資金に使ったことを証明する書類(領収書など)を金融機関に提出すること。
  • 「教育資金非課税申告書」を金融機関を通して税務署長へ提出すること。

2.特例のデメリット

手続きに手間がかかる

金融機関と契約する必要があること、口座から資金を引き出す際には、教育のために使った領収書などを整理して提出する必要があり、更にこれを30歳まで引き出す都度、繰り返すとなると億劫に感じる人も多いでしょう。

一括で預け入れる必要があり、教育資金以外に使えない

この特例は最初に一括で預けた金額が対象となり、一度預けた資金は教育資金として固定されてしまいます。預け入れた後で他のことに使いたくなったとしても、使うことができません。

教育資金に該当するかの判別が難しい

教育費の種類は多岐にわたるため、それが適用可能な教育資金に当たるのかの判別が難しい場合があります。

使い残すと税金がかかる

使えきれず残額が出た場合には贈与税または相続税が課される可能性 講座の残額については、贈与者に戻す方法と受贈者がそのまま譲り受ける方法があります。前者の場合には相続税、後者の場合には贈与税の対象となります。

気持ち的なマイナスの影響

一括贈与なので孫に感謝されたのは渡した時の1回だけだった、特定の孫に対してのみ一括贈与を行ったので親族間トラブルの原因になってしまったなど、お金の問題ではない影響も考えられます。

3.教育資金はもともと非課税

実は、両親や祖父母などからの教育資金の贈与は、特例を使わなくても、もともと非課税なのを知っていますか?
特例の1,500万円という上限額もありません。
これは両親、祖父母には一般的に子供や孫の扶養義務があるためです。

たとえば、大学の学費がわかりやすい例でしょう。私立の理系ともなれば、入学金・授業料含めて数百万円の費用がかかり、親が代わりに出すことも多いですが、子供に贈与税がかかったという話は聞いたことがありません。

非課税となるのは、教育資金を必要な都度贈与する場合に限られますが、決して難しいことではありません。むしろ特例の適用を受けて、金融機関に領収書を提出して資金を引き出すことよりも簡単でしょう。

4.特例 vs 都度贈与

それでは最後に、どのような場合にどちらを選択した方が良いのか解説します。

4-1.特例が良い場合

子供や孫に大きな教育費が必要となってくる大学進学などの時期までに、生存している可能性が低い場合には、前もって一括で贈与することができる特例の適用を受けた方が良いでしょう。

確実に教育資金として使ってもらえるというメリットもあります。

4-2.都度贈与が良い場合

将来的に相続税の心配がない場合や、まだまだ元気で将来的な教育費を必要な都度贈与することが可能な場合には、その都度贈与が良いでしょう。

一括贈与で資金を押さえられることがないので、老後の資金が足らなくなる心配もありません。

4-3.併用も可能

特例と都度贈与を組み合わせれば、1,500万円以上の教育資金を非課税にすることが可能です。
多額のお金を所有している人などが、確実に多くの教育資金を贈与したいときに適しています。

まとめ

特例は1,500万円を一括で非課税とすることができる大きな節税効果がありますが、その反面デメリットも大きい制度です。

特例を使わなくても、今必要な教育費は非課税になりますので、特例の申請をする前に立ち止まって、今一度慎重に考えてみてください。
場合によっては、税理士に相談することも検討しましょう。

【関連】子供・孫への教育資金贈与が1500万円まで非課税に

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