1.秦野市の相続事情
秦野市は、平塚税務署の管轄となります。平塚税務署の管轄地域は、平塚市、秦野市、伊勢原市の3つの市となっています。ただ、大磯町や二宮町なども管轄しており、これら5つの自治体のデータを合計した相続データとなります。
平塚エリアの相続税の申告件数は955件、実際に課税された件数は709件です。相続1件あたりの納付税額は約1,173万円、課税割合は13.03%となっています。また、神奈川県の平均データでは、1件あたりの納付税額が約2,000万円、課税割合は12.17%です。
2つを照らし合わせてみると、平塚エリアの1件あたりの納付税額は全国平均を若干下回っているものの、課税割合は上回っていることが分かります。県内の他の地域と比べてみると、平塚エリアの1件あたりの納付税額は下から3番目、課税割合は上から8番目に高い数字となっています。
これらの比較から、相続の特徴として課税額は低いものの、相続税は課税されやすい地域であるといえるでしょう。そして、1,000万円を超える相続税が課されやすい平塚エリアでは税理士による相続税対策が急務となっているのです。
上記データは、令和元年のものを使用しています。
2.秦野市の地価事情
平塚市の北西に位置している秦野市。県内で5位の面積を誇る広さが特徴的な市です。秦野市は海に面していないため、神奈川の代表的なイメージとは異なり、緑が広がっている豊かな自然が趣深い地域です。
秦野市の産業は工業が主体となっています。戦後の誘致により日立製作所や東芝といった大企業の工場が進出し、今でも関連企業が多く残っています。また、農業も盛んに行われており、落花生やカーネーションなどは市の特産物として人気を集めています。
秦野市の地価平均は約9万6,000円、最も地価が高額なのは約12万円の秦野駅周辺です。市の中心駅として多くの人々に利用されており、2016年度の1日の平均乗降人員は約4万3,000人を記録しています。
また、中心駅としての機能があるため、市役所や国立病院などが集まっている地域ですが、名水地としても愛されている地域です。特に、行楽地である鶴巻温泉へのアクセスも手軽に行えるため、県外の人々も訪れることが多い地域となっています。
3.秦野市の税理士事情
平塚エリアの在籍税理士数を合計すると225名となりますが、秦野市には、39名しかおりません。一方で、平塚市には、平塚エリアの7割近い150名が事務所を構えています。
平塚市の税理士も視野に入れ、早めの税理士探し、相談を心がけて、的確な相続税対策を講じましょう。