1.綾瀬市の相続事情
神奈川県にある綾瀬市は、大和市、海老名市、座間市と同じ大和税務署の管轄地域となっています。ですので、相続税に関するデータも4つの市全てのデータが合計されたデータが発表されています。
大和エリアの1年間の相続税申告件数は748件、実際の課税件数は542件です。相続1件あたりの納付税額は約1,530万円、課税割合は10.53%となっています。神奈川県の相続税の平均データでは1件あたりの納付税額が約1,839万円、課税割合は12.6%です。
この平均データと比較してみると、どちらも大和エリアの方が下回っています。しかし、大和エリアは、全国平均である納付税額1,675万円、課税割合8.35%を上回っており、依然、的確な相続税対策が求められている要注意エリアです。
2.綾瀬市の地価事情
大和市と海老名市に挟まれるように位置している綾瀬市。実は、県内では最も新しくできた市でもあります。綾瀬市の街並みは珍しい点が多く、その中でも日米の軍施設の面積が市域全体の約18%を占めているのが他の都市にはない特徴となっています。
また、都心部に近いことから、座間市には東海道新幹線や東名高速道路が通過していますが、一方で市内からはこれらの交通設備を使用することができません。そのため、市民は鉄道などを利用できず、バス路線のみが市民の足として活用できるのが現状です。
綾瀬市の地価平均は約12万円、地価が最も高額なのは海老名市にあるさがみ野駅周辺で約15万円です。この地域は海老名市、座間市、綾瀬市3つの市の境界地となっています。さらに、綾瀬市内から活用しやすい鉄道駅であることも加わり、地価が上昇しているのです。
同様に綾瀬市に近い駅であるかしわ台駅周辺や相模大塚駅周辺の地価も高額になっています。綾瀬市は東部で大和市と隣接していますが、東部には出入りができない軍施設があります。ですので、西部や北部で駅に近い地域の地価に高額になりやすい傾向が現れています。
3.綾瀬市の税理士事情
大和エリアの在籍税理士数を合計すると181名となりますが、綾瀬市には、11名しかおりません。一方で大和市には、大和エリアの5割を超える101名が事務所を構えています。
大和市の税理士も視野に入れ、早めの税理士探し、相談を心がけて、的確な相続税対策を講じましょう。