東京都多摩地区(市町村部)の路線価と公示地価【2018年(平成30年)】

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地価 上昇 グラフ

目次

1.東京都多摩地区の公示価格と路線価の特徴について

1-1.多摩地区も公示価格は上昇傾向に

国土交通省が発表している土地の公示価格。2018年の公示価格は東京都全域で見ると、住宅地、商業地、工業地それぞれ前年よりも対前年比変動率が5年連続でプラスになっています。特に、全ての土地を集計した全用途の工事価格も、変動率が5年連続のプラスとなりました。

多摩地区をピックアップしてみると、多摩地区全域の住宅地の平均変動率は0.8%のプラスになっており、前年の変動率0.7%のプラスから0.1ポイント上回る変動率となりました。ただ、5地点で横ばい、2地点でマイナスとなっており、全域が全てプラスになった訳ではありません。

商業地の全域の平均変動率は2.0%のプラスで、前年のプラス1.9%よりも0.1ポイント上昇しています。住宅地と比べて言動率がマイナスになった地点はなく、2地点のみが横ばいと上向き傾向の強い変動率となっています。

これらを踏まえて考えると、23区内の再開発によって利便性や立地条件が良くなったことで、ベッドタウンとして優れていた多摩地区の住宅地としての利点が少なくなったため、マイナスとなった地域が現れたのだと考えられます。一方で、郊外に大型商業が多く建設され、都心部からも人気を集めることから商業地としてはプラスになった地域が増え、全体的な公示価格の上昇に繋がったといえるでしょう。

1-2.路線価は二極化を表す結果に

2018年の東京都の路線価は前年と同じく、統計開始以来1位を獲得し続けている「中央区銀座5丁目 銀座中央通り」が4,432万円、上昇率9.9%でトップを記録しました。東京都全体の路線価も対前年平均変動率4.0%のプラスとなっており、5年連続の上昇となりました。

多摩地区の路線価は東京全体と同じように全ての地域で前年よりも上昇を見せています。ただ、上昇しているのですが変動率の減少が見られており、税務署の管轄地域別に見ると、ほとんどの地域で変動率が減少しています。

実は、23区内のほとんどの地域は前年の変動率を上回る地域が多く、多摩地区とは真逆の傾向が現れています。そのため、東京都全体では大きな路線価の上昇が見られるものの、実際には23区と多摩地区の二極化が進みつつあることが分かる結果となりました。

2.多摩地区の地域事情と地価について

多摩区域全体の公示地価の平均では、住宅地が20万8,700円/㎡、商業地が57万6,000円/㎡となっています。また、南多摩地区では住宅地の公示地価が15万900円/㎡、商業地が50万5,000円で、西多摩地価の住宅地は10万9,000円、商業地が20万4,100円です。

全体的に南多摩地区の地域の方が公示価格は高めで、特に商業地の公示価格には大きな差が現れた結果となりました。そこで、こうした南多摩と西多摩の違いがどうして現れているのか、多摩地区それぞれの自治体の地価や地域事情から考えてみましょう。

2-1.武蔵野市:吉祥寺、武蔵境

武蔵野市はアニメーションや飲食業などの企業本社が多く集まっており、近隣の区市から通勤者が多いのが特徴です。昼夜人口では昼間の人口が上回っており、こうしたデータからも市外からの通勤者が多いことがわかり、この地域が多摩地区の経済の中心地として機能していると考えられます。

武蔵野市の地価平均は97万7,086円/㎡、前年から4.22%上昇しています。この地価は多摩地区で最も高額で、東京都内でも11位という非常に高額な地価を記録しています。実は、多摩地区の住宅地の公示地価トップ10のうち、8ヶ所が武蔵野市の地域なのです。

さらに、商業地では1位、3位、9位が武蔵野市の地域となっています。また、住宅地の公示価格の上昇率が1位、商業地の上昇率は2位と、前年よりも大きく価格が成長しているのも武蔵野市だけです。つまり、住宅地と商業地どちらも需要が高いことが、武蔵野市の地価が高額であり、変動率の大きな上昇が現れている要因だと考えられます。

2-2.三鷹市:下連雀、井の頭公園、三鷹台

太宰治などの多くの作家、文豪が生活していた街として知られている三鷹市。セーフティネットの整備や官民を一体化したプロジェクトなどに古くから積極的に参加しており、さまざまな暮らしやすさ・働きやすさを実現してきた市です。

三鷹市の地価平均は49万4,517円/㎡、変動率は2.68%で前年よりも地価が上昇しています。三鷹市のほとんどの地域は住宅地として活用されており、利便性と豊かな自然が融合した住宅街が形成されています。

また、住宅地の公示価格トップ10のうち、残りの2地点が三鷹市の地域となっており、武蔵野市に次いだ高い変動率を記録しています。つまり、住みやすく暮らしやすい特徴が23区や都心部のベッドタウンとして最適なため、住宅地としての需要が伸び地価の上昇を促しているのです。

2-3.立川市:立川北、立川南、高松

商業施設やオフィスビルが集中して建設されており、多摩地区の中心都市として機能している立川市。中心駅である立川駅は3つの路線が乗り入れるターミナル駅で、多摩地区で最大の乗車数を記録している交通の要にもなっている市です。

立川市の地価平均は49万147円/㎡、前年より2.02%上昇しています。立川駅周辺は多摩地区の中でも有数の商業地となっており、大型商業施設が立ち並ぶ繁華街が形成されています。商業地の公示価格トップ10では2位と7位が立川市の地域で、前年からの上昇率は1位となっています。地区を代表する商業地域だからこそ、需要が下がることはなく年々地価が上昇しているのです。

2-4.小金井市:武蔵小金井、新小金井、東小金井

東京都のほぼ中央部に位置している小金井市。中心駅である武蔵小金井駅は市の中心に建設されており、東西と南北それぞれを横切るように街道や鉄道が走っているのが特徴的な市です。

小金井市の地価平均は38万9,885円/㎡、前年からの変動率は1.46%のプラスとなっています。小金井市に拠点を置く企業はあまりなく、市のほとんどが住宅地として活用されています。しかし、市内には公園などの緑が多く存在し、武蔵野市や立川市へのアクセスが簡単な、利便性が高く暮らしやすい住宅街が形成されています。そのため、都心部だけでなく多摩地区の中心地のベッドタウンとして需要が高まり、それが地価の上昇に繋がっていると考えられます。

2-5.国分寺市:国分寺駅、恋ヶ窪

時代を経てさまざまな地質から出来上がった土地の上にある国分寺市。企業の研究所などはあるものの、市の大半は住宅地として活用されています。市の中心駅である国分寺駅には3路線が乗り入れており、各路線の接続駅として機能しています。

国分寺市の地価平均は38万5,575円、前年より1.05%上昇しています。国分寺市は立川市に隣接しており、武蔵野市など多摩地区の中心都市から近く、都心部へのアクセスも難しくありません。こうした立地条件が国分寺市のベッドタウンとしての機能を高め、人気を集めているのです。

2-6.調布市:布田、国領、つつじヶ丘

23区のうち世田谷区と隣接しており、神奈川県との県境にもあたる調布市。市内では現在でも農業が盛んに行われ、都市農業を行うための農地も残されています。加えて、都心に近く高速道路など陸路の交通網が整備されていることから、食品関連の製造業を取り扱う企業が多く、市の重要な産業として発展しています。

調布市の地価平均は38万294円/㎡、前年より1.46%上昇しています。調布駅や国領駅は市の中心となる駅のため、周辺には大型商業地などが建設され多くの人で賑わっています。また、調布市は多摩地域の玄関口にもあたるため、この商業の活発さが地価の上昇にも影響を与えています。商業地の公示価格の上昇率は多摩地区内で3位と、前年から大きく地価が上昇しています。

2-7.国立市:国立駅、西国立、矢川

文教地区に指定されており、高校や大学などが集まる地域では学校を中心とした街づくりが行われている国立市。この文教地区による建築物の制限は、市全体の景観にも影響を与えており、現在のような緑が豊富で閑静な住宅街が出来上がったベースにもなっています。

国立市の地価平均は35万5,047円、前年よりも0.87%上昇しています。国立市では農業や工業が市の主要な産業になっているのですが、市の多くは住宅地として活用されています。都心の近くでありながら自然と調和した住宅街が形成されていることから需要を集め、住宅地の公示価格の上昇率では多摩地区で3位の変動を記録している人気エリアです。

2-8.府中市:府中本町、東府中、分倍河原

古代の遺跡が今でも多く残り、時代とともに政治や経済の拠点がおかれていた府中市。古くからさまざまな中心地として発展してきた歴史があり、府中駅を中心に現在では行政機関や大企業の研究開発所、商業施設や高層住宅などが立ち並ぶ都市が形成されています。

府中市の地価平均は32万7,682円/㎡、変動率は1.19%のプラスです。府中市は都心部や多摩地区の中心都市に近いのですが、市内にも多くの企業が進出しています。そのため、職場と住居が両立した生活環境が整えられており、ベッドタウンとは違った新たな魅力を作り出したことが地価の上昇に繋がっていると考えられます。

2-9.狛江市:北見、狛江駅、和泉多摩川

東京都の市の中では最も小さく、全国でも2番目に小さな市である狛江市。世田谷区と隣接しており、多摩地域で区部と隣接している5つの市の1つでもあります。面積は小さいのですが人口は増加傾向にあり、人口密度も高くなっています。

狛江市の地価平均は31万5,947円/㎡、前年から0.76%上昇しています。狛江市は面積が小さいことからあまり企業の進出はなく、市の大半が住宅地として活用されています。しかし、区部に近く多摩地区の中心都市へもアクセスが手軽という利便性の高さから、生活拠点としての人気が高まっています。

2-10.西東京市:田無、東伏見、西武柳沢

23区のうち練馬区と隣接し、埼玉県との県境になっている西東京市。市内には耕地や水田などが残っていますが、機械製品や食品、不動産に関する事業所が多く進出しており、製造業や建設業が市の重要な産業になっています。

西東京市の地価平均は30万3,464円/㎡、前年よりも1.49%上昇しています。西東京市の中心駅である田無駅や西武柳沢駅の周辺には商業施設が多く建設されています。また、市内にも事業所はいくつもあるのですが、昼間人口は非常に少なくベッドタウンとしての働きが強く現れている市です。

2-11.小平市:一橋学園、花小金井、青梅街道

戦後の都心部の住宅不足を補うために住宅地として活用されていた小平市。現在でも農業が積極的に行われており、ブルーベリーは3大名産地の1つとなっており、市を代表する名産品としても有名です。

小平市の地価平均は24万円1,290円/㎡、前年から1.24%上昇しています。小平市は都心部に代わる住宅地として発展してきた歴史があるため、現代でもベッドタウンとしての機能を発揮し人気を集めています。また、大学や専門学校の誘致が多く行われたことから、若者が多く集まる街としても知られています。

2-12.町田市:森野、成瀬、すずかけ台

東京都内で3番目に多い人口を擁する町田市。東京都の南部に位置していることから、横浜市、川崎市、相模原市という神奈川県の中心都市部と隣接しています。実は、東京都内よりも神奈川県との関わりが強く、盛んに交流が行われている市です。

町田市の地価平均は23万1,613円、変動率は0.23%のプラスになっています。町田市は南多摩地域や相模原市などを含む総武経済圏の中心的な役割を担っており、飲食業などが活躍する商業地として大きく発展しています。また、東京都心部や横浜市などのベッドタウンとしても優れているため、変動率は高くないですが上昇傾向を示しています。

2-13.多摩市:聖蹟桜ヶ丘、多摩センター、唐木田

利便性の高さや市の財政の安定性などから、住みやすさ、暮らしさが高い市として知られている多摩市。市の南部には多摩ニュータウンという新興住宅街が広がっており、教育、文化、商業など全ての機能を備えた新しい市街地の形成を目指しています。

多摩市の地価平均は21万9,332円/㎡、変動率は0.06%のプラスになっています。多摩市には多摩ニュータウンの他にも、桜ヶ丘にも大規模な宅地開発が行われており、こうした宅地開発によって人口も増えています。ただ、ここ数年は少子高齢化などの影響を受けており、新たな街づくりが行われ始めています。

2-14.東久留米市:ひばりヶ丘、東久留米駅

小麦の栽培が活発に行われていたことから、現在で柳久保小麦やそれをしようしたうどんなどの特産品が有名な東久留米市。食品を扱う工場がいくつか建設されていますが、市の大半は基本的には住宅地として活用されています。

東久留米市の地価平均は21万7,925円/㎡、変動率は0.94%のプラスです。東久留米市の昼夜人口の差は大きく、特に昼間人口は東京都内で4番目に小さいことからも、市内の企業や工場が少ないことが分かります。また、東久留米市では高齢化が進んでおり、相続が起こる可能性が高い地域でもあります。

2-15.稲城市:南多摩、稲城長沼、矢野口

梨やブドウの産地として有名な稲城市。西武は多摩ニュータウンの一部として開発されたことに続き、鉄道の沿線地域も開発が行われたことから、暮らしやすさが大きく向上しました。こうした大きな都市開発の影響を受けて人口が急増し、現在でも人口増加が続いています。

稲城市の地価平均は221万6,177円/㎡、前年より1.98%上昇しています。稲城市は南多摩駅の周辺などには商業施設が多いものの、市のほとんどは住宅地として活用されています。その中で地価が上昇しているということは、大規模な都市開発によって誰にとっても利便性が高い生活拠点として機能しており、大きな人気と需要を集めていることがいえるでしょう。

2-16.東村山市:八坂、久米川、荻山

都心部まで20分前後で移動できるため、古くからベッドタウンとして開発が行われていた東村山市。東村山市では農業が盛んに行われてきた歴史があり、現在は梨や植木、苗木などが生産されています。

東村山市の地価平均は221万5,531円/㎡、前年から1.01%上昇しています。ベッドタウンとして開発が行われていたことから、市の多くは住宅地として活用されています。しかし、都心へのアクセスの良さから食品を取り扱う工場も多く、ベッドタウンでありながらある程度市内の産業が成長していることが、地価の上昇に繋がっていると考えられます。

2-17.日野市:高幡不動、豊田、万願寺

かつて甲州街道の宿場町として発展していた日野市。この発展は農業を中心とした反映だったことから、現在でもトマトやレタスの栽培が盛んに行われており、現在でも主要な産業担っている都内では珍しい市です。

日野市の地価平均は21万1,125円/㎡、前年よりも0.83%のプラスです。実は、財政を整えるために工場誘致を行っており、現在でも多くの工場が建設されている工業都市でもあります。そのため、工場の周辺には団地が形成されており、農地などの自然が豊富に存在していることから、工場などの需要以外に住宅地としても需要を集める人気の地域です。

2-18.清瀬市:清瀬駅、秋津

日野市と同じく農業が市の主要な産業になっている清瀬市。市の40%を農地が占めており、その中の約90%で農作物が生産されています。根菜の栽培に適した土地柄であることからニンジンの出荷量が多く、市の名産品としてにんじんジャムやにんじん焼酎などが販売されています。

清瀬市の地価平均は21万966円/㎡、前年と比べて0.89%上昇しています。清瀬市は農地が広がっており、他の土地は住宅地として活用されており、商業施設などは清瀬駅周辺に集中しています。そのため、地価の上昇は住宅地への人気の高さを表しており、自然が残る閑静な住宅街が清瀬市の魅力になっているのだと考えられます。

2-19.福生市:牛浜、熊川、東福生

土地の利用方法が少し特徴な福生市。福生市には在日アメリカ軍横田基地が設けられており、市の面積の約3/1を占めています。そのため、実際に日本が活用できる面積は限られており、その面積は全国の市で3番目に小さい面積となっています。

福生市の地価平均は19万6,652円、前年から0.83%上昇しています。活用できる土地は限られているものの、さまざまな企業の本社が置かれており、工業や商業など幅広い事業が市の産業となっています。また、人口減少が目立つものの人口密度は高く、外国人の移住者も増えているため、地価の減少に繋がる大きな要因とまではなっていないようです。

2-20.昭島市:中神、東中神、拝島

市の東西を通過する路線により北南で土地の利用方法が異なっている昭島市。北部ではゴルフ場や公園など敷地の大きな施設が多く、南部は主に住宅地として使用されています。また、北部南部とも団地が形成されており、生活拠点としての役割が強く現れている市です。

昭島市の地価平均は19万6,648円/㎡、前年と比べて0.98%上昇しています。昭島市の北部は工場地、昭島駅などの周辺は商業地として活用されています。工業地には工場を中心とした工業団地が建設されており、産業と緑が豊かな住宅地が融合した街が広がっています。

2-21.東大和市:桜街道、武蔵大和、上北台

鉄道路線や街道などさまざまな方法での交通の利便性が高い東大和市。梨やお茶など古くから農業が盛んな地域なのですが、近年は旧農地の宅地への転用が行われており、年々住宅地が広がっています。

東大和市の地価平均は16万8,868円/㎡、前年より0.62%上昇しています。東大和市はもともと工場などで働く事業者のために開発が行われた地域であり、商業と住宅のバランスが良い街です。ここ数年は、工場跡地などに公園や福祉士施設などが建設され、ベッドタウンの機能がより強く現れるようになりました。

2-22.八王子市:京王八王子、京王堀之内、八王子みなみ野

東京都の市区町村の中で2番目に広い行政面積を誇り、東京都で初めての中核市となった八王子市。八王子市の周辺には23の大学や専門学校があり、多くの学生が生活する学園都市の側面が強い街です。

八王子市の地価平均は15万4288円/㎡、前年から0.17%上昇しています。八王子市は面積が広いだけでなく人口も多く、東京都の市町村では最も人口が多い市です。さらに、都心部や多摩地区の中心地へのアクセスも手軽に行えることから、各駅の周辺には商業施設などが多く建設されています。そのため、商業地、住宅地、ビジネス地、それぞれの特徴を反映した土地活用が行われており、それが地価の上昇に繋がっていると考えられます。

2-23.羽村市:小作、羽村駅

東京都の中で最も人口が少ない羽村市。自動車の製造工場や建設業などの誘致を行ったことで、高度経済成長以後大きく発展しました。事業誘致と並行して住宅地の整備も行ったことで、急激な人口増加も起こり東京都のベッドタウンとして注目を集めています。

羽村市の地価平均は14万6,026円/㎡、前年比0.63%のプラスです。羽村市の東部は自動車工場を中心した住宅地が広がっており、公園がいくつも点在した緑の多い住宅街が形成されています。ただ、羽村市は東京都の市の中でも3番目に小さい面積のため、利用できる土地が限られているため、不便さが現れてしまうところもあります。

2-24.武蔵村山市:上北台

古くから織物業が営まれており、新たに村山大島紬が人気を集めている武蔵村山市。農業も同様に行われていましたが、稲作などの田んぼは宅地化されてしまい、みかんや梨が主な生産物となっています。特に、みかん狩りなどで多くの人が訪れる人は多く、自然と身近に触れ合える楽しさが人気となっています。

武蔵村山市の地価平均は12万2,166円/㎡、前年より0.24%上昇しています。武蔵村山市は、食品工場などがいくつか建設されているものの、国道が整備されていません。特に、多摩地区で唯一鉄道が整備されていないため、市内に駅はなく、隣接している他の市の鉄道駅が最寄り駅となっています。ただ、自然と共存した住宅地などが人気を集めており、交通の不便さはありますが人口とともに地価は上昇傾向にあります。

2-25.青梅市:河辺、東青梅、宮ノ平

多摩地区の西部に位置する西多摩地域の中で最大の市である青梅市。東京都の核都市にも指定されています。市内の産業は綿を用いた織物業や林業などが盛んに行われており、市の東部には工業地帯が形成されています。

青梅市の地価平均は10万4,830円/㎡、前年よりも0.40%下落しています。実は、2018年の公示価格の中で地価が下落した2つの市の中の1つが青梅市です。青梅市は若者世代を中心に人口減少が起きており、製造業などが盛んであるものの他市へ移り住む人が増加しています。そのため、市内では急速高齢化が進んでおり、こうした影響が地価にも現われていると考えられます。

2-26.あきる野市:秋川、東秋留

矢印のような独特な形をしているあきる野市。この特有の市の形から7つの自治体と隣接しており、生活する地域によって近い自治体が異なるのが特徴です。市のほとんどの地域は住宅地として活用され、商業施設などはあまり多くありません。

あきる野市の地価平均は9万7,038円/㎡、前年からの変動率は0.03%のマイナスとなっています。2018年の公示地価で下落した2つの市の中で、もう一つがあきる野市です。あきる野市は自然が豊かな住宅地なのですが、その一方で4つの山があることから市域全体での街づくりが行なえません。こうした都市整備へ制限ができてしまうことが、地価のマイナス成長に繋がってしまったのかも知れません。

2-27.瑞穂町:箱根ヶ崎

東京都にある3つの町の1つである瑞穂町。福生市の北部に位置しており、南部は福生市から続く横田基地で占められていますが、人口がそこまで多くありませんので人口密度は低く、不便さを感じづらいことが特徴です。

瑞穂町の地価平均は9万5,481円、前年から0.24%上昇しています。瑞穂町の産業は農業や工業など多岐に渡り、だるまなどの工芸品も人気を集めています。23区からは遠いものの、立川市など多摩地区の中心地への交通アクセスは良いため、自然が豊かなベッドタウンとして注目されています。

2-28.日の出町:武蔵引田

町内にそびえ立つ日の出山が町名の由来となっている日の出町。スギやヒノキの植林が行われたことから林業や木材加工業が行われており、廊式などで使用される棺桶や卒塔婆などが盛んに生産されています。

日の出町の地価平均は7万1,595円/㎡、前年より0.1%下落しています。近年道路交通網の整備や郊外型商業施設が建設されたことで人口は増加傾向にありますが、山間部の地価が下落傾向にあります。そのため、住宅地などを対象とした公示価格では変動率0.0%と横ばいなのですが、全体を平均すると下落してしまい、公示価格とは異なった傾向が現れています。

2-29.奥多摩町:古里、鳩ノ巣

東京都内の自治体の中でも最も広い面積を有する奥多摩町。町の大部分が山林を占めており、登山目的の観光客で賑わっています。また、内陸部でありながら標高が高いため、冬は急激な温度低下とともに厳しい寒さに襲われることもあります。

奥多摩町の地価平均は3万150円/㎡、前年からの変動率は1.22%のマイナスとなっています。奥多摩町は山間の中にあり、住宅地も点在するように整備されています。住居可能な地域は限られており、代表的な産業なども少ないことから若者の人口流出が起こっており、高齢化が深刻化した過疎地域に指定されています。

2-30.檜原村

奥多摩町と同様に山間部に位置している檜原村。以前は林業などが盛んに行われていたのですが、現在は豊富な自然資源を活用する採石業や建築業などが多く、村の主要な産業になっています。また、こんにゃくや豆腐などの食品加工も行われており、民宿や旅館などで提供されています。

檜原村の地価平均は2万500円/㎡、前年よりも1.25%下落しています。檜原村はあきる野市と隣接しているのですが、隣接部は山の麓の地域のみで、鉄道路線はあきる野市の駅が終着駅となっています。村内にはコンビニなども無く、自動車でなければ移動が難しいことから人口が年々減少しており、奥多摩町と同じく高齢化が進んでいる過疎地域に指定されています。

3.東京都多摩地区の相続税申告・対策は相続税理士にご相談ください

多摩地区は23区に比べて住宅街が多く、ベッドタウンとして機能しています。そのため、不動産などの相続が発生しやすく、高齢者が多い地域では相続が特に身近な問題となっています。また、地域によって地価はさまざまな特徴があり、再開発によって大きく上昇する可能性も秘めています。ですので、少しでも多くの遺産を残したい、相続したいという望みを叶えるためには、相続に強い税理士に相談し適切な相続税対策を講じることをお勧めします。

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