春日部市の相続税事情
春日部市は、春日部税務署の管轄エリアとなっており、このエリアには他に、さいたま市岩槻区、久喜市、蓮田市、幸手市、白岡市が含まれ、6つの市区で構成されています。6つの市区を統合した相続税データが発表されています。
(以下、令和元年度データ)
春日部エリアの相続税の申告件数は867件、実際に課税された件数は672件となっています。相続1件あたりの納付税額は約1,124万円、課税割合は8.71%です。埼玉県全体を見てみると、相続1件あたりの納付税額は約1,732万円、課税割合が10.12%が平均的な数字となっています。
1件あたりの納付税額も課税割合も平均を下回っていることが分かります。ただ、全国的に見ると相続税の課税割合はほぼ平均並みです。
春日部市の地価事情
埼玉県の東部に位置し、千葉県と隣接している春日部市。埼玉県の中ではさいたま市などについで全国的に有名な市かもしれません。古くからある市なのですが、時代にごとに周囲の自治体と合併を行なっており、徐々に面積が広くなっていったという特徴があります。
春日部市の地価平均は約9万6,000円、最も地価が高額なのは約14万円の春日部駅周辺です。春日部駅は東京都心部とさいたま市内のどちらへもアクセスが可能な駅となっていることから、1日に約7万人以上も利用している市民の中心駅として機能しています。
さらに、春日部駅西口方面には商業施設や銀行、オフィスビルなどがいくつも建設されており、市の中心的な機能が集中しています。特に、ララガーデン春日部が2007年にオープンしたことから、より多くの人で賑わう地域となりました。
また、春日部しないには東武鉄道の駅が8ヶ所あり、県内で最多の地域です。そのため、市の各地へ移動する際にも春日部駅を通過することになることからも、市民にとって無くてはならない存在となっています。
春日部市の所得
地価と同様に所得が高い地域は高額な相続税に結びつきやすいです。春日部エリアの所得状況を考えてみます。
自治体名 | 相続税の納税義務者数 | 課税対象所得 | 1人あたりの所得 |
---|---|---|---|
春日部市 | 約10万7,600人 | 約3,260億円 | 約302万円 |
久喜市 | 約7万1,000人 | 約2,240億円 | 約315万円 |
蓮田市 | 約2万9,000人 | 約965億円 | 約332万円 |
幸手市 | 約2万3,000人 | 約682億円 | 約296万円 |
白岡市 | 約2万3,800人 | 約818億円 | 約343万円 |
春日部エリア内で最も所得が高額なのは白岡市で、続いて蓮田市、久喜市、春日部市、幸手市となります。地価が高額な春日部市などは以外に平均所得が低くなっています。
春日部市の税理士事情
所得と地価のバランスにより、ほぼ全域で相続税への対策が重要な春日部エリア。そこで、相続税対策には欠かせない税理士の状況も確かめていきましょう。
自治体名 | 在籍税理士数 |
---|---|
岩槻区 | 50名 |
春日部市 | 115名 |
久喜市 | 55名 |
蓮田市 | 21名 |
幸手市 | 26名 |
白岡市 | 13名 |
春日部エリアの各地域の在籍税理士数は上記のようになっており、合計すると280名が在籍しています。春日部エリアの相続税申告件数は867件、課税件数が672件ですので、税理士は不足気味であることが分かります。
また、税理士の在籍数を比較してみると、春日部市に集中しており、ついで岩槻区と久喜市に集まっています。